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当科は大学病院のメンタルヘルス科(精神科)として児童思春期から老年期まで偏らない症例を経験できます。各分野に精通した教員が揃っており、指導医として専攻医を指導しながら診療、教育、研究を行っています。 来年度の当科専攻医枠については、残り枠として現時点で一般精神科・児童精神科合わせて1~2名が空いており、受け入れ可能です。 「精神保健指定医」と「精神科専門医」の取得後、各分野のサブスペシ
当科では「こどものこころ診療部門」を開設し、2名の児童思春期精神科医(桝屋准教授と小野講師)が子どものこころ専門医・指導医として、専攻医を指導しながら児童思春期症例の診療、教育、研究を行っています。 来年度の当科専攻医枠が1名あいており、児童思春期精神科医を目指す方を受け入れ可能です。 一般精神科も研鑽していただく他、当院の小児科・思春期科は小児心身症の症例を多く有する施設であ
概要運動習慣は心身の健康維持に重要ですが、「果たしてどの程度の量(強度・時間)体を動かせばよいのか」については、コンセンサスが存在しません。多ければ多いほど良いのか、それとも最適な強度や時間が存在するのかどうかも明らかではありませんでした。今回、東京医科大学精神医学分野の志村哲祥医師・井上猛教授らの研究グループは、一般就労者を対象にした、運動習慣と複数の精神的指標との質問紙調査によって、精神的健康
213079_東京医科大学病院program20220416.pdf
概要 「朝起きられない病」として知られる睡眠覚醒相後退障害(DSWPD/DSPS)に対して、夕刻(平均18:10)の超少量(中央値1/14錠)のラメルテオンの使用が、投与を受けた患者さんの睡眠覚醒リズムを平均約3時間有意に前進させ、「夜眠れない/朝起きられない/起きても体調が悪い」という諸症状の改善に効果的であったという内容を、複数例の症例報告として発表しました。また、既存の研究の薬理学的レビュー
概要「長時間労働はメンタルヘルスに良くない」という印象がありますが、実はこの2つの関係は曖昧なのが実情です。今回、東京医科大学精神医学分野の渡邉天志医師・志村哲祥医師らの研究グループは、複数の企業群を対象に行われた職業性ストレスの状況(ストレスチェック)、睡眠の状況、そして勤務時間に関する質問紙調査を行うことにより、長時間労働・残業時間は直接はうつや心身のストレス反応に関係しないこと、しかし睡眠時
概要人間には「体内時計」があり、かつ、この時計には朝型/夜型などの個人差があります。朝型の人は体質的に早寝早起きになり、朝から調子が良く、逆に夜型の方は体質的に遅寝遅起きとなり、午後の方が調子が良いという特徴があります。この朝型/夜型傾向を主とした体内時計の傾向は「クロノタイプ(chtonotype)」と呼ばれます。また、近年、産業衛生では「プレゼンティズム(presenteeism)」と呼ばれる
2021年の当教室の英文業績です。全部で26編ありました。*はcorrespondence author, #はdouble first author*Toyoshima K, Kako Y, Toyomaki A, Shimizu Y, Tanaka T, Nakagawa S, Inoue T, Martinez-Aran A, Vieta E, Kusumi I: Associations
概要新型コロナウィルス感染症のパンデミック下において、世界的に「Stay at Home」の取り組みがなされ、在宅勤務(リモートワーク、Work From Home、テレワーク)も広く推進されました。今回、東京医科大学精神医学分野の志村哲祥兼任講師(睡眠健康研究ユニット/産業精神医学支援プロジェクト)らの研究グループは、コロナ前(2019年)とコロナ後(2020年)における同一の労働者の追跡調査を
「時間栄養学」という言葉が徐々に知られるようになってきていますが、食事は内容も去ることながら「いつ食べるか」も重要な要素であることが知られています。今般、当教室の林田泰斗先生と志村哲祥兼任講師らをはじめとする研究で、(株)こどもみらい社から提供を受けたストレスチェックのデータセットの分析を行うことにより、「食事の不規則さが心身の健康やパフォーマンスに影響を与えること」およびその経路(パス)を統計学
2020年の当教室の英文業績です。全部で20編ありました。*はcorrespondence author1. *Inoue T, Sasai K, Kitagawa T, Nishimura A, Inada I: A randomized, double-blind, placebo-controlled study to assess the efficacy and safety of vo
夜型傾向は睡眠障害やうつ病のリスクとなることが知られていますが、職務上のストレス要因やストレス反応とどのように関連しているかは未知でした。今回、東京医科大学精神医学分野の美山仁兼任助教と志村哲祥兼任講師らの研究により、 職域という仕事の現場におけるメンタルヘルスとクロノタイプ(朝型/夜型などの体内時計のタイプ)との関連の一端が明らかにされました。本研究は、朝型/夜型は仕事のストレス要因(業務の忙し
幼少期の頃に親等から受けた養育のことをあまり覚えていない方も多いかもしれませんが、実はその養育が現在の仕事から受けるストレス反応にまで影響していることが明らかになりました。本研究は東京医科大学精神医学分野の鮫島寛人医師と志村哲祥兼任講師らによって実施され、幼少期の親からの養育(ケア要因と過保護要因)、レジリエンス(CD-RISC)、そしてスレトスチェックで測定される心身のストレス反応と仕事のストレ
Giglioらの精神医学的な生物リズムの面接評価(Biological Rhythms Interview of Assessment in Neuropsychiatry :BRIAN))実施ガイドライン の日本語版マニュアルを当教室成瀬麻夕客員講師が作成しましたので、公開します。自由にご利用下さい。BRIANの信頼性と妥当性を検証した論文が2020年に精神医学誌に発表されます(現在i
2019年の当教室の英文業績です。全部で8編ありました。*はcorrespondence author 1. *Toyoshima K, Kako Y, Toyomaki A, Shimizu Y, Tanaka T, Nakagawa S, Inoue T, Martinez-Aran A, Vieta E, Kusumi I: Associations between cognitive im
Hayashida T, Higashiyama M, Sakuta K, Masuya J, Ichiki M, Kusumi I, Inoue T: Subjective social status via mediation of childhood parenting is associated with adulthood depression in non-clinical adult
当科後期研修医森下千尋先生と社会人大学院生玉田 有先生(虎の門病院分院精神科)が2019年6月20日~22日新潟で開催された第115回日本精神神経学会学術総会で優秀発表賞を受賞しました! 森下千尋先生「大うつ病性障害と双極性障害の鑑別におけるTEMPS-A短縮版の有用性」 玉田 有先生「メランコリア(内因性うつ病)の症状学的特徴に関する多施設共同研究 ―尺度開発と信頼性・妥当性の検討―」
本日の抄読会では、Lemborexantが不眠症状に対して、どのように有効で、日中の眠気に支障をきたさないかを検討した論文が取り上げられました。不眠症状を持つ成人及び高齢者219名をLemborexant使用群とプラセボ群に無作為に振り分けて15日間の投与を行い、その効果と副作用を検証しました。その結果、2.5~10mで投与されたLemborexantは、次の日に眠気を最小限に抑えながら不眠症状を
本日の抄読会では、双極I型障害の患者の抑うつ症状に対する維持療法として、Lurasidoneが効果的か否かを検討した論文が取り上げられました。双極I型障害の患者965名を対象に、Lurasidoneとリチウム(あるいはバルプロ酸)を併用する群とプラセボ群を比較した試験を行い、その再発率を比較しました。その結果、Lurasidoneを使用した群はその後の気分エピソードの再発が29%低下したことが示さ
本日の抄読会では、反芻と主観的な睡眠の質との関係を前方視的に検討した論文が取り上げられました。日本の大学生208名に自己記入式の質問紙に回答を求め、反芻、心配、抑うつ症状、特性不安、主観的な睡眠の質について回答を求めました。さらにその3週間後にネガティブライフイベントと主観的な睡眠の質について回答を求めました。統計解析の結果、横断面において、反芻と心配の強さは抑うつ症状、特性不安、主観的な睡眠の質
本日の抄読会では、燃え尽き症候群の症状(身体的疲労、思考の疲労、感情的疲労)と他の要因(努力と報酬の不均衡、仕事の支援、神経症傾向と外向性)の関係性を検討した論文が取り上げられました。インターネット調査にて1759名のフランス人教員が調査に回答しました。統計解析の結果、すべての変数が燃え尽き症候群の症状と相関関係が認められました。さらに、重回帰分析においても、燃え尽き症候群は神経症傾向、外向性、努
 2018年の当教室の英文業績です。全部で11編ありました。*はcorrespondence author1. *Inoue T, Nishimura A, Sasai K, Kitagawa T: A randomized, 8-week, double-blind, placebo-controlled trial of vortioxetine in Japanese adults
本日の抄読会では、主観的社会的地位(SSS)が抑うつ思考に与える影響について検討した論文が取り上げられました。本論文では、ドイツの大学生72名を対象に、アンケート調査およびSSSを操作する実験(経済水準等が非常に高い者と自身を比較する課題(低SSS群)、経済水準等が非常に貧しい者と自信を比較する課題(高SSS群))を実施し、低SSS 群と高SSS群における抑うつ思考の違いを検討しました。その結果、
本日の抄読会では、認知症入院患者における睡眠薬の使用と骨折の関連性を検討した論文が取り上げられました。日本国内の1057の病院の入院患者のデータベースを使用し、2012年4月から2013年3月までの12ヶ月間に入院していた50歳以上の認知症患者のうち、817人の骨折群と3158人の対照群が解析の対象となりました。入院中の骨折を目的変数とし、緊急入院か否か、ADLスコア、チャールソン併存疾患指数(C
本日の抄読会では、双極性障害の自殺の発生頻度、危険因子、生物学的相関、予防的アプローチについて系統的レビューで検討した論文が取り上げられました。所定の手続きに基づいた文献検索の結果、双極性障害患者の25%〜50%が生涯にわたって少なくとも1回は自殺を試み、8%〜19%が自殺を完遂すると推定されました。また、双極性障害では心血管疾患による死亡率が上昇することも示されました。さらに、双極性障害の自殺の
2018年10月20日・21日開催された第25回日本時間生物学会学術大会にて、当科の志村哲祥兼任助教(睡眠健康研究ユニットリーダー)が優秀ポスター賞を受賞しました。志村兼任助教は、「睡眠の問題、クロノタイプ、Social Jet Lagよりも平日の起床時刻が高校生の出席不良と強く関連する」というテーマで演題発表し、その内容が高く評価され本賞の受賞となりました。当科では、引き続き学会発表を行い、その
本日は2018年度第3回目となる精神療法勉強会が開催されました。第3回目は小野泰之助教による「モヤモヤと行動化とアレとコレ」というテーマの講義となりました。本講義では、小野助教の経験した症例の報告を基に、【治療者自身の感情や考え(モヤモヤ)とモヤモヤに振り回された行動化、アレとコレ(モヤモヤを言葉にする)】という治療場面での治療者のこころの動きと面接を進める過程を考える機会となりました。モヤモヤを
本日の抄読会では、精神病発症危険状態(ARMS:At-Risk Mental State)に対するaripiprazoleの効果について検討した論文が取り上げられました。本研究はオープン試験であり、ARMSと見立てられた者のうち、aripiprazoleの治療を希望した者36名を対象にその効果が検証されました。その結果、aripiprazole投与開始から12週後のフォロー終了時点では30名(83
本日の抄読会では、うつ病患者と双極性障害患者を対象に、小児期に体験したトラウマ(虐待など)の割合を示し、そのトラウマ体験傷と親の養育のパターンが、抑うつ症状および対人関係の機能に及ぼす影響について検討した論文が取り上げられました。本研究ではアイルランド北部の精神科に通院するうつ病患者22名と双極性障害患者27名に対し質問紙調査を実施しました。その結果、うつ病患者の82%、双極性障害患者の74%の者
本日の抄読会では、自閉スペクトラム症に特有の自殺のリスク要因について検討した論文が取り上げられました。自殺の危険性(SBQ-R)、非致死性の自傷(NSSI-AT)、精神的健康問題、十分な支援が得られていないこと、雇用、生活習慣への満足感、自己報告式の自閉症スペクトラムの症の特性(AQ)、自閉スペクトラム症の診断の遅延、自閉スペクトラム症の診断であることを隠していることに関して、Web調査を行いまし
本日の抄読会では、韓国において、小児期の逆境体験が成人期の抑うつ症状の有病率と発症率にどのように影響しているかを検討した論文が取り上げられました。包含基準を満たし除外基準に合致しなかった一般成人8563名を対象に前方視的調査を行った結果、有病率において、17歳以下の時点での逆境体験(両親の死、両親の離婚、金銭的問題による学校教育の中断、金銭的問題による親族の家での成育)が、成人期の抑うつ症状と有意
本日の抄読会では、Temperament and Character Inventory (TCI)によって測定されるパーソナリティ特性が単極性うつ病、双極性うつ病のいずれかに特徴的かを検討した論文が取り上げられました。本論文では、研究参加に同意が得られた、双極Ⅱ型障害(BP-)と診断された者36名、大うつ病性障害と(UP)と診断された者90名、健常人(CL)306名を対象に面接および質問紙による
本日の抄読会では、セルトラリン(ジェイゾロフト)を対照にプレガバリン(リリカ)の全般性不安障害に対する有用性と忍容性を比較検討した論文が取り上げられました。20歳から60歳までの者で、全般性不安障害の診断基準を満たす107名が対象となりました。各参加者は,プレガバリン(n=47)とセルトラリン(n=60)を投与される群にランダムに割り付けられ、4週間の投薬治療を受けました。その結果、プレガバリン、
本日の抄読会では、思春期のうつ病発症のリスクの高い子どもを対象に反すう,不安,抑うつ症状が、12か月後のうつ病の初発エピソードおよび抑うつ症状の悪化を予測するか否かを検討した論文が取り上げられました。本研究では,イギリスの658名のうつ病発症のリスクが高い中学生(12歳-16歳)を対象に12か月の期間を開けて質問紙調査を実施しました。その結果,反すうの得点が高い者が,12か月後の初発のうつ病エピソ
本日の抄読会では、Brexpiprazoleの1-4mg/dでの治療の有効性と認容性を検討した論文が取り上げられました。本論文では、軽症から中等度の重症度の統合失調症患者を対象に、52週間にわたるオープン試験を行い、Brexpiprazole(1-4mg/d)群とプラセボ群の比較を行いました。その結果、Brexpiprazole群の47.4%が52週の治療を完遂し、有害事象によって服薬を中断した者
7月27日、28日は当科が主催の第15回日本うつ病学会総会が開催されます。 本学会では、先にご紹介した14の教育講演に加え、14のシンポジウムが開催されます。  日はそのラインナップを紹介いたします。下記のタイトルにご興味を持たれましたら、日程開催時刻等をhttp://www.c-linkage.co.jp/jsmd15/contents/program.htmlよりご確認いただけま
7月27日、28日は当科が主催の第15回日本うつ病学会総会が開催されます。 本学会では、バラエティーに富んだ14の教育講演が行われます。 本日はそのラインナップを紹介いたします。下記のタイトルにご興味を持たれましたら、日程開催時刻等をhttp://www.c-linkage.co.jp/jsmd15/contents/program.htmlよりご確認いただけます。 皆さま奮ってご参加いただ
本日の抄読会では、アルツハイマー型認知症に対するdonepezil とrivastigmineの有効性について検討した論文が取り上げられました。1984年1月から2001年10月のMEDLINE、HealthSTAR、PsycINFOのデータベースから包含基準に該当し、除外基準を満たさない、donepezilの効果に関する 9編の論文、とrivastigmineの効果に関する2編の論文が抽出され、
2018年6月21日(目)~23日(土)に開催された第114回日本精神神経学会学術総会が終了いたしました。当科からは、井上猛主任教授の「不安症、強迫症の治療ガイドライン」、「不安症の理解と新しい治療戦略」、「ICD-11における不安および恐怖関連障害群の診断ガイドライン」に関するシンポジウムをはじめ、林田泰斗臨床研究医の「小児期の被養育体験、特性不安、ライフイベントが抑うつ症状に与える複合的影響の
本日の抄読会では、小児期の虐待体験が成人期の抑うつ、不安、ストレスに与える影響における愛着スタイルの媒介効果について検討した研究が取り上げられました。アイルランドの大学生190名がソーシャルメディアによる公募によってリクルートされ、本研究に参加しました。参加者は、小児期の虐待、愛着スタイル、抑うつ、不安、ストレスおよび主観的ウェルビーイングに関する質問紙に回答しました。その結果、少なくとも67.4
この度、北海道で開催されている、認知行動療法に関する症例検討会(CBT-H)を東京でも開催してほしいという強いニーズにお応えし、CBT-H東京支部を立ち上げ、症例検討会を開催する運びとなりました。当科では、CBT-H東京支部例会を共催し、CBTに関する症例報告やディスカッションを通して、精神療法に関する見識を深めたいと思います。ご興味のある方の参加を心よりお待ちしております。参加希望者は、下記PD
本日の抄読会では、弁証的行動療法(Dialectical behavior therapy:DBT)の中の治療戦略のひとつである「承認」の使用頻度が境界性パーソナリティー障害の診断を受ける者の面接中の感情変化と関連するか検討した論文が取り上げられました。DBT研修クリニックにて、研究参加に同意が得られた35名(平均年齢29.34歳)のDBTのセッション(121回)の内容を録音し、承認の使用頻度と承
本日の抄読会では、21種類の抗うつ薬の効果をメタ解析で比較した論文が取り上げられました。Cochrane Central Register of Controlled Trials、CINAHL、EMBASE、LILACS database、MEDLINE、MEDLINE In-Process、PsycINFO、規制当局のウェブサイトにて、2016年1月8日までに報告された抗うつ薬の無作為化二重盲
2018年5月18日当科の志村哲祥兼任助教(睡眠健康研究ユニットリーダー)が第91回日本産業衛生学会若手優秀演題賞受賞を受賞しました。志村兼任助教は、「夜型のクロノタイプを持つ者の早すぎる起床時刻はプレゼンティーイズムを招く」というテーマで演題発表し,その内容が高く評価され本賞の受賞となりました。当科では、引き続き学会発表を行い、その成果を積極的に論文として公表し社会発信していきたいと思います。以
本日の抄読会では、概日リズムの傾向(朝方、夜型)が気分の落ち込みと高揚に与える影響を気質が媒介しているか否かを検討した論文が取り上げられました。ポーランドで実施されたWeb調査において、朝型の概日リズム傾向を測定する質問紙であるComposite Scale of Morningness (CSM)、双極性障害傾向(気分の高揚やイライラ感など)を測定するMood Disorder Question
平成30年6月16日(土)の午後1 :30ー3:30富士宮市民文化会館、大ホ ー ルにて第32回心の健康講座が開催されます。この講座の主催は、一般財団法人 富士心身リハビリテ ー ション研究所です。本講座では、富士リハビリテーション研究所附属病院、理事長・病院長の高橋伸忠先生、富士リハビリテーション研究所附属病院、副院長の引場智先生、東京医科大学名誉教授の伊東洋先生がそれぞれの角度から、楽しい生活
本日は2018年度第1回目となる精神療法勉強会が開催されました。第1回目は市来真彦准教授による「精神療法の基礎〜医師の言葉とPositive Feedback〜」というテーマの講義となりました。講義の冒頭では、市来准教授の癌の告知場面の事例をもとに、"言葉の受け取り方は人によって大きく異なる"という前提を共有しました。その上で、いくつかの例題について簡単なグループワーク(例えば、「引っ込み思案」を
本日の抄読会では、13歳の時点で同級生からのいじめと18歳の時点でのうつ病発症の関連の強さを縦断的に調査した論文が取り上げられました。イギリスのAvon Longitudinal Study of Parents and Children(ALSPAC)のデータを使用し、13歳の時点で同級生からのいじめを受けたことがあると回答した6719名のデータを対象に解析が実施されました。13歳時と18歳児の
本日の抄読会では、不眠と健康に関連した生活の質(Health-related quality of life: HRQOL)と仕事の生産性および活動性の障害の関連について大規模サンプルで検討した論文が取り上げられました。2005年にアメリカで実施された大規模調査であるNHWS(National Health and Wellness Survey)のデータを使用し19711名のデータを対象に解析が
当科の成瀬麻夕臨床心理士が心理学博士の学位を取得しました。成瀬臨床心理士は認知行動療法の世界的権威である坂野雄二教授のご指導を受けて大学院博士課程を卒業し、双極性障害の家族支援に関する研究で学位を授与されました。今後も東京医科大学での研究分野で活躍することが期待されます。
本日の抄読会では、親の養育と成人期中期の心理的ウェルビーイングの関連を検討した論文が取り上げられました。1946年に行われたイギリスの大規模コホート研究に参加し、26歳時、43歳時-52歳時の調査に参加した984名の女性に対しアンケート調査を行った結果、親の「ケア」の高さは成人期の心理的ウェルビーイングの高さに、親の「関心の低さ」と「コントロール」の高さは成人期の心理的ウェルビーイングの低さをそれ
本日の抄読会では、アメリカの統合失調症患者に対してCBT-p(cognitive-behavioral therapy for psychosis)の中の幻聴に特化したプログラムのひとつである、「声への対処(Coping With Voices:CWV)」の効果を通常治療(usual care:UC)と比較検証した論文が取り上げられました。研究に協力が得られた地域のメンタルヘルスセンターを利用する
本日の抄読会では、アメリカにおいてメキシコ系アメリカ人とメキシコからの移民の妊婦を対象に社会的ストレス、妊娠に関連する不安、抑うつ症状および主観的社会的地位の関連を検討した論文が取り上げられました。テキサス州の地域健康センターに来所する妊娠8か月以降の妊婦292名を対象に調査研究を実施した結果、メキシコから移民した妊婦はメキシコ系アメリカ人の妊婦と比較して、妊娠に関連する不安が高く、抑うつ症状、主
本日の抄読会では、小児期の社会経済的地位、小児期の虐待、メンタルヘルス、全般的健康、主観的well-beingの関連および、小児期の社会経済的地位と虐待における想起バイアスを検討した論文が取り上げられました。ノルウェーで実施された大規模研究であるTromso研究のうち、第4回目の調査と第6回目の調査の双方に参加した10325名が対象となりました。横断的な解析の結果から、小児期の心理的虐待と身体的虐
本日の抄読会では、末期がん患者におけるspiritual well-being、抑うつ症状と終末期の絶望感の関連を検討した論文が取り上げられました。アメリカのMemorial Sloan Kettering Cancer Centerに通院する余命3カ月未満のがん患者160名に対し調査を行った結果、spiritual well-beingと死期を早めたいという願望(r=-0.51), 絶望感(r=
1月10日より、当教室の井上主任教授が大会長を務める『第15回日本うつ病学会総会』の一般演題の募集が始まりました。第15回大会から、学会奨励賞の受賞者の枠が増えることも決定しておりますので、奮ってご応募いただけますようお願い申し上げます。本会では、うつ病を他職種による多面的な角度から考えることを目標に、薬物療法・精神療法の観点だけではなく、食事・睡眠や作業療法の観点から考えるセッションも企画しプロ
本日の抄読会では、職業性ストレスとうつ病による休職の関連を検討した論文が取り上げられました。日本の工場で勤務する18歳から67歳の男性のうち精神疾患の既往がない者15256名を対象に大規模調査を行い、デモグラフィックデータ(性別・年齢・教育年数・婚姻等)、神経症傾向(EPQ)、抑うつ症状を前方視的に調査しました。その結果、平均観測期間5.14年の間に47名にうつ病による30日以上の休職期間が認めら
本日の抄読会では、クロノタイプ(朝方夜型)がBMIに与える影響を検討した論文が取り上げられました。アメリカの大学の新入生137名に対し前方視的質問紙調査を実施し、入学時のクロノタイプがその2か月後のBMIに与える影響を検討しました。その結果、食事習慣や活動量にかかわらず夜型のクロノタイプは朝型、標準型のクロノタイプと比較して有意に2か月後のBMIの増加を予測することが示されました。この結果から夜型
本日の抄読会では、小児期のいじめと虐待が成人期のメンタルヘルスに与える影響を検討した論文が取り上げられました。イギリス(Avon Longitudinal Study of Parents and Children in the UK :ALSPAC)とアメリカ(the Great Smoky Mountains Study in the USA:GSMS)の大規模研究のデータを対象に、幼少期のい
プレゼンティズム(presenteeism)とは、職場や学校などに出勤しているにも関わらず、心身の健康上の問題により、充分にパフォーマンスが上がらない状態を指します。一方、アブセンティズム(absenteeism)とは欠勤や休職、あるいは遅刻早退など、職場にいることができず、業務に就けない状態を指します。本日の抄読会では日本の公務員を対象に、プレゼンティズムとアブセンティズムに関連するデマンドコン
本日は5回目となる精神療法勉強会が開催されました。第5回目は当科の成瀬麻夕臨床心理士による「認知行動療法を実践するための基礎訓練-ヘルピングスキルの視点から-」というテーマでした。成瀬臨床心理士の講義では、認知行動療法とはどういった精神療法であるか?という問いかけからはじまり、ヘルピングスキルの基礎を応用して診察を構造化するとどうなるかといったような具体例が紹介されました。この講義を受けて、患者さ
2017年12月16日に東京医科大学精神医学分野新宿精神医学講演会、同門会総会および東京医科大学精神医学分野・東京医科大学病院メンタルヘルス科忘年会が開催されました。講演会では新しく東京医科大学八王子医療センターの教授に就任された藤村洋太先生に「ポジトロンCTによる精神神経疾患の病態解明」というテーマでご講演いただきました。東京医科大学八王子医療センター 藤村洋太教授のご講演の様子また、忘年会では
本日の抄読会ではアメリカの成人を対象に画面をみつめる時間と抑うつ症状の関連を検討した論文が取り上げられました。本研究では、アメリカの、国家健康栄養調査(NHANES)の二次データ(2011/2012)のうち、包含基準を満たす20歳以上のアメリカの成人3201名が対象となりました。使用項目は、抑うつ症状を測定するPHQ-9と1日あたりのテレビの視聴/コンピュータの使用時間と人口統計学的データが解析に
本日の抄読会では小児期の虐待とトラウマスケール(Child Abuse and Trauma Scale: CATS)の信頼性と妥当性を検討した論文が取り上げられました。2回の研究(1回目は大学生228名、2回目は大学生301名とDSM-IIIによって多重人格障害(Multiple Personality Disorder: MPD)と診断された17名が対象となった)によって因子構造の検討、内的整
本日の抄読会では自尊感情の低さと抑うつおよび自尊感情と不安の関連を検討したメタ解析した論文が取り上げられました(抑うつと自尊感情の研究77編、不安と自尊感情の研究18編)。対象論文の解析はランダム効果モデルで予測変数を統制した上で、変数間の予測効果を算出しました。自尊感情が抑うつに与える効果(β = -0.16)は、抑うつが自尊感情に与える効果(β = -0.08)よりも有意に強いことが示されまし
当科の小野泰之助教が学位を取得しました。小野助教の学位論文はJournal of Affective Disordersに掲載され、小児期の養育は神経症的特質を介して成人期の抑うつ症状に間接的に影響していることを明らかにしました。本学位論文は、小児期の養育への介入が抑うつ症状出現予防に有効である可能性を示唆し、小児期の養育の重要性を強調するものとなりました。Ono, Y., et al. The
本日の抄読会では,光トポグラフィー検査(NIRS)によって測定された脳の血流量と抑うつ症状との関連を検討した研究が取り上げられました。本論文では、地方都市の大学病院の精神科に通院する者43名(うつ病、双極性障害、統合失調症、パニック症など複数の診断をもつ)を対象にNIRSと抑うつ症状の重症度の測定を行い、その関係性が検討されました。その結果、診断に関係なく抑うつ症状の重症度と脳の血流量の間に負の相
本日の抄読会では,クロノタイプと抑うつ症状の関連を検討したメタ解析の論文が取り上げられました。2016年2月の時点でPsycINFO、Medline、Scopus、Google Scholarにおいて「chrono type」、「circadian preference」、「diurnal preference 」、「morningness」、「eveningness」、「social jetla
2017年10月21日(土)に北海道札幌市医療法人社団五稜会病院の多目的ホールにて、第22回日本ストレスケア病棟研究会開催が開催されました。当科の市来真彦准教授がシンポジストとして講演を行いました。市来准教授は、ストレスチェックの目標は、高ストレス者の早期発見とその対策であるとして予防の重要性を呼びかけました。また、復職に向けては、セルフケア・ラインケア・内部の産業保健スタッフや外部のEAP機関と
本日の抄読会では,健常者の小児期の虐待と青年期のストレスフルなライフイベントが抑うつ症状に与える影響を感情気質が調整する効果を検討した論文が取り上げられました。日本の健常者286名を対象に、アンケート調査にて、以下の項目(小児期の虐待を測定するCAT、ライフイベントを測定するLES、抑うつ症状を測定するPHQ-9、気質を測定するTEMPS-A)に回答を求め、その結果を階層的重回帰分析しました。その
本日は第4回目となる精神療法勉強会が開催されました。第4回目は当科の坂井俊明臨床心理士による「患者「理解」のための精神分析理論~精神科日常臨床への応用を目指して~」というテーマでした。坂井臨床心理士の講義では、精神分析の理論(今回取り上げた理論は、心的決定理論・リビドー論・精神性的発達論・エディプスコンプレックス・局所論・構造論・転移・逆転移)の説明とその臨床応用のための具体例が挙げられました。こ
東京医科大学精神医学分野(メンタルヘルス科)は平成30年4月からの後期研修医を募集中です。まだ定員に空きがありますので、都心での精神科研修に興味ある方は是非ご連絡下さい。歓迎いたします。大都会ならではの豊富な症例経験を積むことができます。懇切丁寧な指導により精神保健指定医、日本精神神経学会専門医を確実に取得できます。さらに、社会人大学院生に入学して医学博士を取得することも容易です。大都会での生活は
本日の抄読会では,高齢者のせん妄に対するスボレキサント内服の効果を検討した論文が取り上げられました。日本の医療機関の救急外来に受診した高齢者で、せん妄のリスクが高い者1419名が対象となり、そのうち除外包含基準を満たした72名が本研究の調査参加者となりました。72名の参加者をランダムにスボレキサント内服群とプラセボ群に振り分け,投与後4日間のせん妄予防効果の有効性を検討した結果、スボレキサント内服
本日の抄読会では、一般就労者を対象に睡眠障害が、仕事の要求度と社会的支援と抑うつ症状を媒介するかを検討した論文が取り上げられました。本研究は、The Swedish Longitudinal Occupational Survey of Health(SLOSH)プログラムに参加したスウェーデンの就労者のうち、除外包含基準を満たした2017名を対象に行われました。SLOSHプログラムでは、2006
本日は第3回目となる精神療法勉強会が開催されました。第3回目は当科の小野泰之助教による「精神科臨床と精神分析」というテーマでした。小野助教の講義では、精神科医になってから小野助教が体験した経験談の共有からはじまり、人間に共通した二面性、患者が精神科臨床場面で見せる二面性、また、医療構造の二面性について講義されました。この講義を受けて、自身が認識している表の訴えや状況だけではなく、表立っては表出され
本日の抄読会では、成人の社会経済的地位とQOL(あるいは幸福度)の関連について検討した論文のシステマティックレビューが取り上げられました。2012年1月の時点における、社会経済的地位とQOLの関連を検討した論文を電子データベースから系統的に検索した結果,80編の論文は抽出され、さらに除外包含基準を満たした論文12編が最終的な解析の対象となりました。抽出された12編の論文は、異質性が高くそれぞれの論
本日の抄読会では、客観的社会経済状況(SES)と主観的社会的地位(SSS)と、抑うつ症状との関連を検討した論文が取り上げられました。2013年に実施されたドイツ健康更新調査(ドイツの成人を対象とした全国調査)のデータを使用しました(男女4952名)。解析の結果、SESの低さとSSSの低さは(背景要因を調整した後も)現在の抑うつ症状と関連していることが示され、その関連性は,男女ともに認められました。
2017年7月21日(金)~23日(日)開催の第14回日本うつ病学会総会/第17回日本認知療法・認知行動療法学会が終了いたしました。当科からは下記のようにたくさんの研究発表や講演の参加がありました。 来年は当科の井上猛主任教授が大会長を務めます。また、事務局長は当科の市来真彦准教授です。今大会のように来年度の大会でも盛況を博すことができるよう、当科一丸となって準備をしていこうと思います。当科井上
2017年7月15日に東京医科大学精神医学分野新宿精神医学講演会および東京医科大学精神医学分野・東京医科大学病院メンタルヘルス科納涼会が開催されました。講演会では協和病院病院長(東京医科大学八王子医療センター兼任講師)の椿雅志先生に「東京医科大学八王子医療センターにおけるコンサルティングリエゾンサービスについて」、当科高江洲義和講師に「東京医科大学における睡眠の臨床研究」というテーマでそれぞれご講
本日の抄読会では、がんと大うつ病性障害を併発している患者に対する統合的アプローチ(SMaRT Oncology-2)の効果を検討した論文が取り上げられました。イギリスの医療機関に通院するがん患者のうち大うつ病性障害を併発している者1428人を対象とし、最終的に除外包含基準を満たした500名を通常ケア群(247名)と統合的アプローチ群(253名)にランダムに振り分け、その介入効果を検討しました。その
本日の抄読会では、本日の抄読会では、Benzodiazepine系薬剤依存の治療に関するレビュー論文が取り上げられました。ここでは、まず、精神疾患の治療においてBenzodiazepine系薬剤を適量使用した場合に生じる依存と快楽目的の薬物濫用の結果生じる依存とを区別して考える必要である点が述べられました。また、Benzodiazepineを減薬するための具体的な治療戦略としては、1) 4~6週間
本日の抄読会では、双極性障害における睡眠障害と概日リズム障害の関連を検討した論文が取り上げられました。イギリスの医療機関に通院する46名の双極性障害患者と42名の一般健常者に対し睡眠に関する指標(質問紙、アクチグラフィー・睡眠日誌(3週間))とメラトニン、気分症状、社会機能機能とQOLの指標の回答を求めました。その結果、23名(約半数)の双極性障害患者に睡眠の異常が認められ(52%が概日リズム障害
当科の来年度の新入医局員として石井医師の入局が決定しました! 5人入局した昨年に引き続き、本年も多くの研修の先生が入局されることが期待されます。石井先生よろしくお願いします!
第113回日本精神神経学会学術総会にて、当科から多くの医局員が参加し様々な発表をしました。当学会中には前年度(2016年)の活躍と本学会中の発表に関する表彰式が行われました。表彰式では、井上猛主任教授が2016年Psychiatry and Clinical Neurosciences(PCN誌)Reviewer Awardsを受賞しました。本賞はPCN誌の査読の際に専門的な知識と経験を活かして尽
本日の抄読会では、うつ病の親を有する家族に対する心理社会的介入の効果を検討した論文が取り上げられました。フィンランドの医療機関に通院するうつ病の親を有する家族119家族に対し研究協力の依頼を行い、承諾の得られた家族をLT群(2セッションの親のみの心理社会介入を行う群)とFTI群(6~8セッションで家族全員が参加する心理社会介入)の2群にランダムに振り分け、その介入効果を検討しました。その結果、LT
当医局の高江洲義和講師の投稿論文がJournal of Affective Disordersに掲載されました。 本論文では、概日リズム障害の有無が双極性障害とうつ病を区別するかどうかを検討しました。104名の双極性障害患者と73名の大うつ病性障害患者を対象に概日リズム障害の診断と気分症状(抑うつ症状・躁症状)を客観的に評価し、多変量解析を実施しました。その結果、概日リズム障害の有病率は双極性障
本日の抄読会では、親の社会経済的背景が子どもの睡眠に与える影響を検討した論文が取り上げられました。イギリス西部の湾岸都市で1991年4月から1992年12月に出産予定の14000人以上の妊婦に協力を依頼し、最終的に13978人の子どもが研究参加者となりました。出生時より定期的に自記式質問紙による調査を実施し、子どもが9歳になるまでの睡眠パターンの決定要因を検討しました。ロジスティック回帰分析の結果
2017年6月3日当科の引間紅子医師が佐々記念賞を受賞しました。引間先生は、2016年度に東京医科大学に所属する研究者の中でも優れた論文を刊行したことで表彰されました。当科では、引間先生に引き続き精力的に論文の執筆・投稿に取り組んでいきたいと思います。以下に論文の概要を示します。論文では、血液脳関門の構成細胞であるヒト脳微小血管内皮細胞(hBMECs)を用いてコリン(細胞にとって重要な役割を果たす
本日の抄読会では、医局の新研究の理解を深めるため、当科の小野助教が公表した論文が取り上げられました。本論文では、401名の一般成人を対象に横断的質問紙調査を実施し,一般成人のうつ症状に対する両親の養育態度、神経症的特質、成人期ライフイベントの影響を検討しました。その結果、小児期の父親と母親による養育(PBIの因子であるケア)の低さと過保護が神経症的特質(EPQ-R)の増強を介して間接的に抑うつ症状
本日の抄読会では、双極性障害患者に対する認知行動療法(CBT)の効果を検討した論文が取り上げられました。双極性障害患者に対し認知行動療法的介入を行った、ランダム化比較試験を対象にメタ解析を行った結果、19編の論文が抽出され1384名の双極性障害患者が解析の対象となりました。メタ解析の結果、CBTは再発率を低減させ(対象研究をまとめたオッズ比 = 0.506; 95% CI = 0.278 −0.9
本日の抄読会では、日本の交代制勤務ではない一般就労者の不眠に関連する要因を検討した研究が取り上げられました。172名の一般就労者に対し、社会経済的背景、職業性ストレス、気質不眠に関する調査用紙を配布し、そのうちの133名から回答が得られました。その結果、アテネ不眠尺度(AIS)によって不眠と判断された者は48名でした。また、階層的ロジスティック回帰分析の結果、職業性ストレスのうち「役割葛藤」の高い
本日の抄読会では、双極性障害患者の睡眠時間の異常がうつ病相の再発とどのような関係があるかを検討した論文が取り上げられました。アメリカのカリフォルニア州の医療機関に通院し、STEP-BDに参加した双極性障害患者246名(回復期の者93名、うつ病相の者153名)に対して縦断的観察質問紙調査を実施ししました。研究開始時点での睡眠時間の異常(異常:6時間以下または9時間以上の睡眠時間)と抑うつ症状の縦断的
本日の抄読会では、幼児の子どもを持つ母親の主観的社会地位(SSS)と心理的苦痛の関連を検討した論文が取り上げられました。本論文では幼児を持つ母親164名を対象に、SSSおよび客観的社会地位(SES)、心理的苦痛として抑うつ症状(CES-D)、不安症状(STAI)、ソーシャルサポートに関する質問紙調査を実施し、その関連を検討しました。その結果、SSSの中でもその人が所属するコミュニティの中でどのくら
2017年4月28日17:30より東京医科大学6階臨床講堂にて東京医科大学病院市民公開講座「健康のための快眠法」が開催されました。当科の高江洲義和講師が講演を行いました。参加者は約120名と盛況を博しました。講演の内容は、睡眠の問題を抱えている人は少なくなく、重要な生活の問題であることを述べたうえで、眠れないからと言って睡眠薬に頼るのではなく、まずは生活習慣の見直しが重要な点が強調されました。当科
本日の抄読会では、双極性障害患者の生殖周期イベント(月経前後、出産後、更年期))が気分の悪化とどのような関係があるかを検討した論文が取り上げられました。オーストラリアの医療機関に通院する双極性障害患者158名に対して回想法を用いた自記式アンケート調査を実施し、参加者の特徴を比較しました。その結果、全体の77%の女性が月経周辺期,出産後あるいは閉経後(更年期)に気分症状の増加を報告しました。また、こ
平成29年6月17日(土)の午後1 :30ー3:30富士宮市民文化会館、大ホ ー ルにて第31回心の健康講座が開催されます。この講座の主催は、一般財団法人 富士心身リハビリテ ー ション研究所です。本講座では、富士リハビリテーション研究所附属病院、理事長・病院長の高橋伸忠先生、当科の井上猛主任教授、市来真彦准教授が、それぞれの角度からメンタルヘルスの向上や身近な不安の問題について講演します。本講座
当科では本日より2ヶ月に1回精神療法の勉強会を開催することとなりました。第1回目は当科の市来准教授による「精神療法とは何か」というテーマでオリエンテーションが開催されました。市来准教授の講義では、精神科治療において精神療法がどのような位置づけとして存在しているかというガイドラインから、どのような点に注目してコミュニケーションをとると患者さんの話がしっかりと聞けるようになるかなどの具体的な例を出して
当医局の小野泰之助教の投稿論文がJournal of Affective Disordersに掲載されました。 本論文では、 401名の一般成人を対象に横断的質問紙調査を実施し,一般成人のうつ症状に対する両親の養育態度、神経症的特質、成人期ライフイベントの影響を検討しました。その結果、小児期の父親と母親による養育(PBIの因子であるケア)の低さと過保護が神経症的特質(EPQ-R)の増強を介して間
本日の抄読会では、健常者を対象に対するレジリエンスを向上させる介入の効果を検討した論文が取り上げられました。アメリカの大学院(UCLA)に通う大学院生66名に対し、Self-guided, Multimedia stress management And Resilience Training program (SMART-OP)を実施する群とAttention Control(AC)を実施する群
本日の抄読会では、治療統合失調症患者のWAIS-IVにおける認知プロフィールについて検討した論文が取り上げられました。カナダの医療機関に通院する統合失調症患者37名と健常者185名にWAIS-IVを実施し(統合失調症の症状評価であるPANSSも実施])、その認知プロフィールを比較しました。その結果、統合失調症患者は健常者と比較して「理解」、「絵画完成」、「記号探し」、「符号」、「絵の抹消」の得点が
本日の抄読会では、治療抵抗性の統合失調症患者39名を対象にクロザピン使用とクロザピン使用と電気けいれん療法(ECT)を併用した際の効果を検討した論文が取り上げられました。ニューヨークの医療機関に通院する92名をリクルートし、除外包含基準を満たした上で研究参加に同意が得られた39名をECT群(クロザピン使用+ECT)と非ECT群(クロザピンの単独使用)の2群にランダムに振り分け前方視的に治療を実施し
17年3月14日18:00より東京医科大学新教育研究棟3階にて東京女子医科大学病院におけるクロザピンの使用経験についての講演会が開催されました。当科の高江洲義和講師が司会を務め、東京医科大学講師の稲田健先生にご講演をいただきました。講演ではクロザピンの効能や使用に関する概説からはじまり、実際の事例を通してどのような方に適用するとよいかなど、実践を通した具体的な提案をいただきました。また、副作用の早
本日の抄読会では、統合失調症の急性期の治療に対するasenapineの効果をプラセボ群およびolanzapineと比較検討した論文が取り上げられました。本論文は7か国65施設の他施設共同で実施され460名が研究に参加しました。そのうち除外包含基準を満たした者357名のうち、97名がasenapine-1(2.5mg×2回)群、113名がasenapine-2(5mg×2)群、101名がプラセボ群、
017年3月4日当科の市来真彦准教授が稲垣教育賞(ベストティーチャー賞)を受賞しました。市来准教授は、多くの教員の中で最も「わかりやすく」、「楽しい」授業を行いました。当科では、市来准教授の、学生の精神医学分野に対する学業意欲を向上させるスキルやその心意気を学び、今後も様々な人に精神医学分野に対する興味関心を持ってもらえるよう医局一丸となって取り組んでいきたいと思います。
本日の抄読会では、双極性障害患者の概日リズムの関連について、生理学的・遺伝学的指標を用いて検討した論文がとりあげられました。本研究は韓国の医療機関にて入院治療中の26名の双極性障害患者と18名の健常者を対象に実施されました、参加者はアクチグラフィーを装着し、入院時、入院後2週間、退院時に概日リズムが評価されました。また、コルチゾール濃度と時計遺伝子は,2つ日間連続で8時、11時、15時、19時、2
当分野の大野医員の投稿論文がNeuropsychiatric Disease and Treatmentに掲載されました。 本論文では、 413名の一般成人を対象に横断的質問紙調査を実施し,幼少期虐待と神経症的特質、成人期のライフイベントの関連およびメカニズムを検討しました。その結果、幼少期虐待は神経症的特質を媒介要因とし、成人期うつ症状及び成人期のライフイベントの否定的評価を高めるこ
本日の抄読会では、家族関係によって経過の悪化が懸念される思春期前期の少年のケース報告論文がとりあげられました。近年、批判されているという認識(Perceived Criticism:PC)という観点から家族関係の不良さの評価がされ、PCの高い者の臨床的予後が不良であることが報告されています。PCとは患者が重要な他者(主に家族や恋人)から受けていると感じる批判の認識の程度のことを指します。本ケースで
本日の抄読会では、低"主観的社会経済的状況(Subjective Socioeconomic Status:SSS)"体験と食欲の関連を検討した論文が取り上げられました。本論文では、低SSS体験と食欲に関連した4つの実験的研究が紹介されました。研究1の結果から、(食事制限などの)ダイエットをしていない低SSS体験をしている者ほど摂取カロリーが高いことが示されました。次に、研究2の結果からダイエット
本日の抄読会では、主観的社会経済的状況(Subjective Socioeconomic Status:SSS)と怒りの関連を検討した論文が取り上げられました。本論文では、SSSと怒りに関連した7つの研究の研究が紹介されていました。研究1a、研究1b、研究2では、横断的質問紙調査からSSSと特性的攻撃性の間に負の相関が示され、SSSの低さが特性的攻撃性に与える影響は、自身が不利であるという認識を介
本日の抄読会では、転移性結腸直腸がん患者44名を対象にレジリエンス尺度と希望尺度の関連を検討したパイロット研究の論文が取り上げられました。ブラジルの三次医療機関に通院する44名に対し面談を行い、レジリエンス尺度、希望尺度、ソーシャルサポート尺度、痛み尺度、抑うつ尺度を使用した質問紙調査を実施しました。その結果、レジリエンスと希望(ρ= . 63, p < .05)、レジリエンスと対人関係(ρ
本日の抄読会では、マインドフルネスに基づく認知療法(MBCT)と対照群(維持療法としての抗うつ薬投与のみ)の24か月の経過を比較検討した論文が取り上げられました。対象者として、イギリスの18歳以上の大うつ病性障害(完全/部分)寛解患者28597名が研究に応募しました。応募した対象者のうち除外包含基準を満たした424名がMBCT群と対象群に振り分けられました。MBCT群は毎週2時間半のセッションを8
本日の抄読会では、イギリスの3地域に住む単極性大うつ病性障害の青年(11-17歳)470名を対象に、認知行動療法、短期力動的精神療法および短期心理社会療法の効果を検討した論文が取り上げられました。参加者を(1)認知行動療法群、(2)短期力動的精神療法群(3)短期心理社会療法群の3群にランダムに振り分け、平均24.9~27.9週の期間(治療のセッション数は異なる者の終了時それぞれの期間に差は認められ
2016年は井上教授の指導の下17編の英語論文を発表することができました。1. Iwao B, Yara M, Hara N, Yamanaka T, Nishihara H, Inoue T, Inazu M: Molecular identification and functional characterization of choline transporter in human brai
当医局の志村哲祥助教の投稿論文がComprehensive Psychiatryに掲載されました。 本論文では、 853名の一般成人を対象に横断的質問紙調査を実施し,幼少期の養育と成人期の特性不安の関連およびメカニズムを検討しました。その結果、幼少期の親の過保護が自尊心を低めることで特性不安を高め、幼少期の親のケア(子どもに主体性を持たせた親の暖のある養育)が自尊心を高めることで特性不安を低下さ
本日の抄読会では、イタリアの気分変調症および小うつ病性障害患者30名を対象に短期力動的精神療法の効果を検討した論文が取り上げられました。参加者を(1)短期力動的精神療法群、(2)短期指示的精神療法群、(3)待機統制群の3群にランダムに振り分け、15~30セッションの心理療法(終了時(1)と(2)のセッション数にはなかった)を実施し、その効果に差があるかを検討しました。その結果、抑うつ症状、不安症状
当医局の瀧田千歌助教の投稿論文がNeuropsychiatric Disease and Treatmentに掲載されました。 本論文では、 統合失調症患者108名を対象に、後方視的調査を実施し,高容量のベンゾジアゼピン系薬剤の投与と統合失調症の再入院の関連を検討しました。その結果、対象者108名のうち44名(40.7%)が退院後2年以内に再入院を認めました。さらに、cox比例ハザードモデルによ
本日の抄読会では、韓国の労働者50032名を対象に抑うつ症状について検討した論文が取り上げられました。大規模な調査の上すべての参加者に抑うつ症状と社会経済的背景に関する面接評価が実施されました。その結果、参加者のうちの39%に抑うつ症状(WHO-5 wellbeing indexのカットオフを上回る)が認められました。また、重回帰分析の結果、男性・高齢・高学歴・月収が低いこと・喫煙習慣・飲酒習慣に
本日の抄読会では、オーストラリアの教員養成課程の学生を対象にうつ病と不安症と対人関係過敏性の関連を検討した論文が取り上げられました。平均年齢39.1歳の男女156名が研究に参加し,家庭最終年度を起点に5年ごと計4回の調査が行われました。その結果,対人関係過敏性とうつ病(単一エピソードと反復エピソードの間に差はない)および不安症(社交不安症のみ統計的な優位差が認められなかった)の診断が統計的に有意に
2016年12月6日18:00より東京医科大学新教育研究棟3階にて第6回メトロポリタン脳の老化・認知症フォーラムが開催されました。当科の井上猛主任教授が司会を務め、一般演題では当科の高江洲義和講師が一般演題の発表をしました。また、特別講演では筑波大学の新井哲明先生が認知症とBPSDに関する最新の知見について貴重なご講演をいただきました。最後に,高齢診療科の羽生教授にはまとめのお言葉をいただき、盛況
本日の抄読会では、日本の若年健常者を対象に潜在的睡眠時間負債(各個人の適正な睡眠時間と実際の睡眠時間の差)と適正睡眠時間の関連を検討した論文が取り上げられました。20歳から26歳までの健常者を対象に,普段の客観的な睡眠時間をアクチグラフで測定し,その後,実験室で必要なだけ寝てもよいという条件で睡眠時間を測定したところ,自宅での習慣的な平均時間7.37(±0.23)時間に対し実験室では8.41(±0
本日の抄読会では,双極性障害患者に対して家族焦点化療法(Family-Focused Therapy: FFT)と危機マネジメント(Crisis Management:CM)の効果を無作為化比較試験にて検討した論文が取り上げられました。101名の双極性障害患者が1)FFTおよび薬物療法の併用群と2)低強度のCMと薬物療法併用群の二群にランダムに振り分けられ,双方の治療を9か月にわたって受けました。
本日の抄読会では、主観的社会的地位と年齢経過の関連を検討した10年間の縦断研究の論文が取り上げられました。アメリカオハイオ州のPrinceton School研究によって収集された7436名のデータのうち除外包含基準を満たした1,851名が流跡線解析の分析対象となりました。また、解析の結果,主観的社会的地位の変化は5種類のパターンがあることが示されました。この結果,5種類のパターンのうち4種類は青
本日の抄読会では、主観的社会地位と精神疾患の診断の関連を検討した大規模調査の論文が取り上げられました。アジア、南太平洋、アメリカ、ヨーロッパ、中東の18か国20の調査により、その地域住民56085名が対象となりました。主観的社会地位と精神疾患の関連をロジスティック回帰分析によって検討し,変数単独の関連をオッズ比を用いて算出した結果、参加しした全ての国において主観的社会地位と精神疾患の診断に関連が認
本日の抄読会では、世界の低所得な地域における収入がウェルビーイングとどのような関連を示すかを解析した論文が取り上げられました。23のラテンアメリカ・アジア・アフリカの地域の国の地方の低所得地域に在住する6973世帯が解析の対象となりました。研究に参加した全世帯の一人当たりの平均年収は1555米ドル(16万2千円)であるものの、地域別の年収差が大きい(ラテンアメリカ3602米ドル;アジア1580米ド
本日の抄読会では、境界性パーソナリティー障害(BPD)に対する弁証法的行動療法(DBT)と自殺傾向の共同評価と管理(CAMS)の治療効果をランダム化試験で比較した論文が取り上げられました。18歳から65歳までのDSM-ⅣのBPDの基準のうち少なくとも2つ以上を満たす者197名のうち除外包含基準を満たした129名が解析の対象となりました。それぞれの介入(平均16(±3)セッション※DBTセッションの
本日の抄読会では、双極性障害患者に対する認知行動療法(CBT)の効果を再検証したメタアナリシスを実施した論文が対象となりました。2015年10月時点でPubmed、 Embase、 Chochrane Libraryに表示された520編の双極性障害患者(Ⅰ型・Ⅱ型)を対象とした論文のうち9編が解析の対象となりました。統計解析の結果、双極性障害患者に対するCBTは再発率の減少、抑うつ症状の程度の改善
当医局の志村哲祥助教の投稿論文がSleep Medicineに掲載されました。 本論文では、 Webによるアンケート調査を実施し,一般成人における睡眠薬多剤併用の関連要因を検討しました。その結果、10016人の一般成人のうち、1030人(10%)が不眠症状を有していました。1030人の不眠を有する者のうち、96人(9.3%)が睡眠薬を単剤内服しており101人(9.8%)睡眠を多剤内服していました
本日の抄読会では、反社会性パーソナリティー障害(ASPD)に対する心理療法(Mentalization-based treatment(MBT)とStructured clinical management(SCM))の治療効果をランダム化試験で比較した論文が取り上げられました。18歳から65歳までのBPD治療のために募集された境界性パーソナリティー障害(BPD)患者158名のうちSCID-Ⅱによ
本日の抄読会では、中国の高校生330名を対象に、1年間の行動抑制システム(Behavioral inhibition system: BIS)と行動活性システム(Behavioral Activation System: BAS)と感情調節の関係性を検討した論文がとり上げられました。15歳から20歳までの高校生に対し、ある時点(T1)とその一年後(T2)に抑うつ症状、BIS/BAS、感情調節に関す
本日の抄読会では、双極性障害患者の概日リズムを測定する尺度Development and use of biological rhythm interview(BRIAN)の開発を目的とした論文が取り上げられました。双極性障害の診断を持つ患者81名と年齢・性別・教育歴・医療サービスの利用歴などをマッチさせた79名の健常群が解析の対象となりました。解析の結果、双極性障害患者のBRIANの得点は健常者
本日の抄読会では、ボーダーラインパーソナリティ障害と診断された者に対する心理療法(Mentalization-based treatment(MBT)とStructured clinical management(SCM))の治療効果をランダム化試験で比較した論文が取り上げられました。18歳から65歳までのボーダーラインパーソナリティ障害と診断された168名のうち除外包含基準を満たした134名が解
本日の抄読会では、イギリスの大規模研究(Whitehall II研究)のデータを使用し、長時間労働がうつ病との関連を調査した論文が取り上げられました。イギリスの公務員10308名の中から,除外包含基準を満たした2123名が解析の対象となりました。ベースラインの協力者の人数と5年間の間にうつ病を発症した人数の差をχ2検定した結果、若年、女性、職責の低さ、慢性疾患の併存、適度な飲酒習慣に差が見られた。
本日の抄読会では、産後うつ病と対人関係と抑うつ症状の関連を検討した論文が取り上げられました。初産の女性149名を対象とした前方視的調査研究の結果,産後うつの病のリスクを有意に予測するリスク要因は妻に対して十分なケアをしない,あるいは過度に妻をコントロールしようとする夫でした。また,対人関係過敏性が強い女性も産後うつ病のリスクを有意に高めることも示されました。ただし,上記それぞれのリスク要因が影響す
本日の抄読会では、アルツハイマー病(AD)認知症との関係が示唆されている髄液中のオレキシンAとADバイオマーカーと睡眠と認知機能の関連を検証する論文が取り上げられました。健常高齢者の地域住民63名を対象でした。解析の結果、髄液中のオレキシンA濃度は、Aβ42、p-tau、t-tauと正の相関を示しました。また、オレキシンAとADバイオマーカーの関連はp-tauが影響することが示されましたが、睡眠指
7月6日(水)に, Harvard Medical Schoolの准教授で小児双極性障害の臨床、研究の第一人者であるWozniak先生をお招きし、東京医科大学大学院特別講義を開催しました。 Pediatric-Onset Bipolar Disorder: Research Findings Support Diagnostic Validity (小児発症双極性障害:診断的妥当性を支持
平成28年7月2日、7月3日にかけて開催された第46回日本神経精神薬理学会年会にて、当分野の高江洲義和講師が表彰を受けました。  高江洲義和講師は、優れた研究発表に贈られるExcellent Presentation Awardを受賞しました。本研究は科学研究費補助金(若手研究B )を獲得しており、今後の研究が期待されます。   高江洲義和・井上雄一・村越晶子・普天間国博・駒田陽子
本日の抄読会では、慢性うつ病に対してネファゾドンと認知行動分析システム(CBASP)とそれらの併用の効果を比較した論文が取り上げられました。CBASPは、認知行動療法と精神分析の視点を融合した新しい心理療法で、慢性うつ病に対する治療効果が期待されている治療法です。本研究では18歳から75歳までの慢性うつ病と診断された681名の患者を対象に、それぞれの群の効果が検討されました。その結果、寛解あるいは
平成28年6月9日から11日にかけて開催されたAmerican Academy of Dental Sleep Medicine(AADSM)の第25回学会にて、当分野の高江洲義和講師が表彰を受けました。  高江洲義和講師は、優れた臨床研究を報告した者に贈られるClinical Research Awardを受賞しました。研究の新規性が評価されました。本研究は既に論文として掲載許可を得ている状態
本日の抄読会では、認知症患者における抗精神病薬とその使用による死亡リスクを検討した論文が取り上げられました。米国の研究の対象者は65歳以上の認知症患者90786名でデータは後方視的に収集されました。認知症患者における抗精神病薬、バルプロ酸およびバルプロ酸製剤、抗うつ薬使用における、絶対死亡リスクの上昇と有害必要数(NNH)(何人の患者を治療するごとに死亡1例が発生するかを示す指標)を明らかにするた
本日の抄読会は初回エピソードの統合失調症患者における抗精神病薬の反応性を検討したRCTの論文が取り上げられました。15歳から40歳の若年の統合失調症患者に無作為でアリピプラゾールとリスペリドンの治療群を割り付け、3か月の間の比較効果検証がなされました。その結果、陽性症状に対する治療効果は両薬物において差がなく,陰性症状と抑うつ症状に対してはアリピプラゾールの方がやや良好な治療効果が見られました。一
本日の抄読会は「パーソナリティ特性(気質と性格)とwell-beingの関連」をテーマに3篇の論文が取り上げられました。1つ目は、フィンランドの地域住民1940名を対象とした大規模研究の質問紙調査でした。重回帰分析の結果、自己志向および協調がwell-beingと関連していることが示されました。2つ目は、エルサルバドルの国立大学の大学生135名を対象に質問紙調査を行った研究で、構造方程式モデリング
 本日の抄読会では,双極性障害(BD)と診断された者の中の境界性パーソナリティ障害(BPD)の合併率と,BPDと診断された者の中のBD患者の合併率を検討した研究のメタ解析した論文が紹介されました。その結果,BD患者におけるBPDの合併率は21.6%,BPD患者におけるBDの合併率は18.5%という結果が報告されました。本研究から,BDとBPDの合併は約5名中1名であり,決して少ない数ではないことが
本日の抄読会では,パニック障害患者に対する心理療法の効果をランダム化比較試験で検証した論文が取り上げられました。アメリカのCornell大学病院とPennsylvania大学病院に通院する201名のパニック障害と診断される患者に対し,応用リラクセーション(ART)群と行動療法(CBT)群と精神力動的精神療法(PFPP)群に分けその効果を比較しました。その結果,ART群において重症パニック患者群のド
本日の抄読会では,120名の双極性障害患者を対象にランダム化比較試験を実施した論文を対象としました。集団心理教育を実施した群と実施しなかった群を介入実施から5年間のフォローアップ期まで追跡し,その予後を比較した結果,症状が再発するまでの期間が心理教育実施群の方が長く,再発回数,病相の罹患期間,入院日数において,それぞれ心理教育実施群の方が対照群よりも少ないという結果が報告されました。以上のことから
本日の抄読会では「ベンゾジアゼピンの使用と認知症発症の関連」をテーマに近年BMJに掲載された3編の論文が抄読されました。 1編目は、フランスの地域住民を対象に15年間の前方向的に追跡した結果、1063名中253名が認知症と診断されました。コックスハザードモデルによる解析の結果、研究参加後に新規にベンゾジアゼピン系薬剤(BZD)の内服を始めた群は、非使用群と比較して発症リスクが統計的に有意に高いこ
本日の抄読会では,統合失調症患者に対するベンゾジアゼピン系薬剤の増加について,メタ解析を用いた効果検証の論文が取り上げられました。Cochraneの基準によって16篇の論文が抽出されましたが,それらの論文には出版バイアスは認められなかったものの,統計的異質性が高いため,各係数は変率効果モデルを用いて算出されました。その結果,ベンゾジアゼピン系薬剤の補助療法には,統合失調症の各アウトカムの改善あるい
本日の抄読会では,約80万人のスウェーデンの地域住民を対象としたコホート研究の論文が取り上げられました。それによると,16歳時点での学業成績が平均よりも2SD高い群および低い群でその後の双極性障害の罹患リスクが高まることが報告されました。この結果により,並はずれた学業成績と双極性障害が関連するという経験的な仮説が実証的に検証されました。 MacCube, J. H. et al. Excelle
Adding psychotherapy to antidepressant medication in depression and anxiety disorders: a meta-analysisPim Cuijpers, Marit Sijbrandij, Sander L. Koole, Gerhard Andersson, Aartjan T. Beekman andCharles
当医局の村越医師の論文を取り上げました。Prevalence and associated factors of hypnotics dependence among Japanese outpatients with psychiatric disorders.(日本人の精神疾患外来患者における睡眠薬依存の実態およびそのリスク要因)Akiko Murakoshi, Yoshikazu Takae
当医局の普天間医師の論文を取り上げました。Impact pf hypnotics use on daytime function and factors associated with usage by female shiftwork nurses.(交代制勤務に従事する女性看護師の睡眠薬使用の関連要因と日中機能に対する影響)Kunihiro Futenma, Shoichi Asaoka, Y
メンタルヘルス科では、毎週、抄読会を行っております。こちらに、抄読会で扱った論文を掲載いたします。2015/12/21 Journal of Affective Disorders 136 (2012) e41-e49The influence of affective temperaments and psychopathological traits on the definition of
8月にラウンドしていただいた初期研修医の先生達の感想です。1か月間お疲れ様でした。1. S先生 一月でしたが、うつ病をはじめ、摂食障害、統合失調症等、様々な疾患に携わることができました。特に、当直中は基本的に落ち着いておりましたが、一度、救急外来で統合失調症の患者さまが来院した際の先生方の対応を拝見させていただいたことが印象的でした。医局の先生方も大変親身に教えてくださり、薬の選択、投与量等、ひと
東京医科大学 精神医学分野のホームページを公開致しました。
 
 

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