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抄読会 2016/4/25

投稿者 : HP管理者

カテゴリ : お知らせ

本日の抄読会では,120名の双極性障害患者を対象にランダム化比較試験を実施した論文を対象としました。集団心理教育を実施した群と実施しなかった群を介入実施から5年間のフォローアップ期まで追跡し,その予後を比較した結果,症状が再発するまでの期間が心理教育実施群の方が長く,再発回数,病相の罹患期間,入院日数において,それぞれ心理教育実施群の方が対照群よりも少ないという結果が報告されました。以上のことから,6か月間(21セッション×901W)の集団心理教育の効果は長期的に効果があることが検証されました。

本論文の抄読を通して,上記のような集団療法のマニュアル通りに治療を実施していくことは,現在の日本の診療システムにおいて,困難ではあるものの,通常診療内で心理教育的な側面(情報提供と対処技能の向上)を意識しながら診療することも効果的なのではないかという議論が交わされました。

 

Colom, F., et al. Group psychoeducation for stabilised bipolar disorders: 5-year outcome of a randomised clinical trial. The British Journal of Psychiatry 2009; 194(3 ): 260-265.