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主任教授挨拶

主任教授

 メンタルヘルス(精神保健)は世界中で年々人類への影響を増し、障害調整生命年(DALYs)を指標とすると2030年にはうつ病はもっとも重要な疾患になるとWHOは予想しています。何故メンタルヘルスの問題が大きくなっているのか?その原因はまだ明らかではありません。精神疾患を治療することはもとより、その原因を究明し、適切な予防策を考えることが我々精神科医に課せられている大きな課題です。
 当教室の目標は、まず診療に全力を傾け、メンタルヘルスの患者の問題解決を助けることです。そして、我々自身の臨床力を高めるとともに、医学生、研修医の教育に情熱を傾け、精神科医のみならずすべての科の医師のメンタルヘルス対処力を高める努力を行なっています。さらに、実臨床を大切にしながら、精神疾患の病態、原因を解明する研究を行い、メンタルヘルス問題の解決を目指しています。精神科診療を究めたい方、教育、研究に興味のある方が当教室の仲間に入ることは大歓迎です。是非一度当教室にご連絡ください。

以下に、当教室の診療、教育、研究の特徴と方針を説明します。

【診療】当科はメンタルヘルス科を標榜していますので、精神科という科名から通常想像されるより広い範囲の患者を対象として診療しています。さらに、初診は予約制ではありませんので、当科は患者がすぐにかけこめる外来であり、急性発症の精神疾患を多く経験します。1日10名くらいまでの様々な精神疾患の初診患者が来院しますので、軽症から重症まで大学病院としては異例なくらい様々な症例を診療します。しかも、当院は都心の病院ですので、ストレスの影響が大きい患者が多く来院するのも特徴です。

【教育】豊富な症例を対象に、医学生、研修医の実習では実践を重視して、まさに「患者さんから精神医学を学ぶ」をモットーに教育を行っています。当教室には気さくに話せる教育熱心なスタッフがそろっていますので、当教室は医学生、研修医の皆様にとっては最良の教育環境と確信しています。

研究】診療と研究のバランスに悩む大学院生、研究者は多いと思います。どちらかを重視するとどちらかは疎かになるのではないかと心配する声を聞きます。しかし、研究の方法論の工夫により診療と研究の両立は可能です。当教室では、実臨床を十分に行いながら、研究を続け、学会発表・論文発表を行ない、学位を取ることができます。懇切丁寧に指導しますので、impact factorのついた英文論文発表も難しくありません。当教室の研究の中心は臨床研究ですので、研究の成果を精神科診療に直接フィードバックし、患者理解、疾患理解、治療の工夫に貢献する事ができます。研究にやりがいを感じることができると思います。最近の業績をご覧になっていただくとわかりますが、当教室の業績は国内外の精神医学分野でも実臨床に寄与している点でハイレベルと思います。

主任教授 井上 猛