News お知らせ

抄読会 2016/4/11

投稿者 : HP管理者

カテゴリ : お知らせ

本日の抄読会では,統合失調症患者に対するベンゾジアゼピン系薬剤の増加について,メタ解析を用いた効果検証の論文が取り上げられました。Cochraneの基準によって16篇の論文が抽出されましたが,それらの論文には出版バイアスは認められなかったものの,統計的異質性が高いため,各係数は変率効果モデルを用いて算出されました。その結果,ベンゾジアゼピン系薬剤の補助療法には,統合失調症の各アウトカムの改善あるいは増悪に関するエビデンスが認められないことが検証されました。このことから,ベンゾジアゼピン系の薬剤は,急性期の統合失調症に関して非常に短期的に使用されるべきであり,中期から長期の使用は望ましくないと考えらます。本論文の抄読を受けて,医局内では,日頃の処方や多剤併用の注意点などが議論されました。

Dold M, et al. Benzodiazepine augmentation of antipsychotic drugs in schizophrenia: a meta-analysis and Cochrane review of randomized controlled trials. Eur Neuropsychopharmacol 2013 Sep;23(9):1023-33.