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抄読会 2017/7/10

投稿者 : HP管理者

カテゴリ : お知らせ

本日の抄読会では、本日の抄読会では、Benzodiazepine系薬剤依存の治療に関するレビュー論文が取り上げられました。ここでは、まず、精神疾患の治療においてBenzodiazepine系薬剤を適量使用した場合に生じる依存と快楽目的の薬物濫用の結果生じる依存とを区別して考える必要である点が述べられました。また、Benzodiazepineを減薬するための具体的な治療戦略としては、1) 4~6週間かけて全量の10~25%ずつ漸減していくこと、2) 多剤服用の場合は単剤化し、Benzodiazepine系薬剤解毒していくこと、3)。短時間作用型のBenzodiazepine系薬剤から長時間作用型のBenzodiazepine系薬剤に変更すること、3) Carbamazepine 200mg×2/日に置換していくこと、4) Pregabalingabapentinbeta-blockerflumazenilを併用すること、5)認知行動療法やその他の心理療法を用いること、6) 睡眠障害に関しては鎮静系抗うつ薬、抗ヒスタミン作用のある薬剤、メラトニンの使用、CBT-iの活用が紹介されました。本論文の抄読を受けて、まず、薬物依存の概念について確認したうえで、臨床場面でどのようにBenzodiazepine系薬剤を使用し、どのように漸減しているかについて共有されました。今後も最新の論文の知見を実臨床で応用できるように情報共有を進めたいと思います。

Soyka, M. Treatment of Benzodiazepine Dependence. 2017 N Engl J Med. ;376(12):1147-1157.

DOI: 10.1056/NEJMra1611832.

PMID: 28328330