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抄読会 2018/4/16
2018.04.16 17:54
投稿者 : HP管理者
カテゴリ : お知らせ
本日の抄読会では、13歳の時点で同級生からのいじめと18歳の時点でのうつ病発症の関連の強さを縦断的に調査した論文が取り上げられました。イギリスのAvon Longitudinal Study of Parents and Children(ALSPAC)のデータを使用し、13歳の時点で同級生からのいじめを受けたことがあると回答した6719名のデータを対象に解析が実施されました。13歳時と18歳児の調査の双方に参加した3898名のデータを解析した結果、683名が13歳時に頻繁にいじめを体験し、そのうちの101名 (14.8%)が18歳時にうつ病の基準を満たしました。同様に、1446名が13歳時にいくつかのいじめを体験し、そのうちの103名 (7.1%)が18歳時にうつ病の基準を満たしました。さらに、1769名が13歳児にいじめをうけたことがないと報告し、そのうちの98名 (5.5%)が18歳の時点でうつ病の基準を満たしました。このように、同級生からのいじめを受けた子どもと受けていない子どもを比較したところ段階的にオッズ比の増加が認められました (オッズ比 2.96, 95%信頼区間2.21- 3.97, p<0.001)。また、この関係性は共変量を調整しても認められました。因果関係を仮定すると、18歳児のうつ病の発症の 29.2% (95% 信頼区間10.9-43.7%)を同級生からのいじめが説明しました。以上のことから、青年期の同級生からのいじめが成人期のうつ病のリスクを増加させるという仮説が考察されました。本研究の抄読を受けて、当医局では、本研究の解析の方法や変数について研究の方法を再確認し、理解を深めました。
Bowes et al. Peer victimisation during adolescence and its impact on depression in early adulthood: prospective cohort study in the United Kingdom. 2016 Br J Sports Med, 50(3):176-183.
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