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抄読会 2017/4/10

投稿者 : HP管理者

カテゴリ : お知らせ

本日の抄読会では、健常者を対象に対するレジリエンスを向上させる介入の効果を検討した論文が取り上げられました。アメリカの大学院(UCLA)に通う大学院生66名に対し、Self-guided, Multimedia stress management And Resilience Training program (SMART-OP)を実施する群とAttention ControlAC)を実施する群の二郡に振り分け、その介入効果を検討しました。1週間に16週間の各介入の効果を比較した結果、SMART-OPを実施した群はAC群と比較して有意なストレスの減少と、ストレスに対するコントロール感の向上が認められました。またSMART-OP群は、ストレスのかかる課題を実施した後の唾液中のαアミラーゼの低下がAC群にと比較して早いことが示されました。これらのことから、SMART-OPの実施はストレスの低減に有効である可能性が示唆されました。

本論文の抄読を受けて、当医局ではレジリエンスを高める介入というタイトルである一方で、研究の主要なアウトカムがストレスである点の相違に対する疑問が挙げられました。また、具体的にどのような形で臨床応用ができるのかという点に関して議論されました。

Rose, R.D., et al. A randomized controlled trial of a self-guided, multimedia, stress management and resilience training program. 2013 Behav Res Ther. 51(2):106-12

doi: 10.1016/j.brat.2012.11.003.