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抄読会 2016/9/5
2016.09.05 15:56
投稿者 : HP管理者
カテゴリ : お知らせ
本日の抄読会では、双極性障害患者の概日リズムを測定する尺度Development and use of biological rhythm interview(BRIAN)の開発を目的とした論文が取り上げられました。双極性障害の診断を持つ患者81名と年齢・性別・教育歴・医療サービスの利用歴などをマッチさせた79名の健常群が解析の対象となりました。解析の結果、双極性障害患者のBRIANの得点は健常者と比較して統計的に有意に高く、さらに、高い再検査信頼性の値が得られました(ICC=.98 95%CI=96-.99)。また、因子分析の結果(1)社会/睡眠、(2)活動、(3)摂食の3因子が抽出され、その因子内の項目の内的整合性は高いという結果が示されました(α=.79~.91)。さらに、BRIANの合計得点とPSQIの合計得点は強い正の相関(r=.77, p<.001)を示されました。本研究の結果からBRIANは高い信頼性と妥当性を有する尺度であることが検証されました。BRIANの使用は概日リズムをターゲットとした新しい治療法の効果の検証やその効果の促進のために、臨床的により役立つツールとなることが期待されます。
本医局では、現在本抄読会で取り上げられたBRIANの日本語版の信頼性と妥当性の検証を実施しております。本論文の抄読を経て医局内での研究の背景理解が促進されました。また、BRIANの妥当性検証後の若年層や高齢者層への臨床的な応用に関する活発な議論がなされました。
Giglio, L., et al. Development and use of a
biological rhythm interview. Journal of affective disorders 2009. 118(1):
161-165.
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