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抄読会 2018/10/1

投稿者 : HP 管理者

カテゴリ : お知らせ

本日の抄読会では、精神病発症危険状態(ARMS:At-Risk Mental State)に対するaripiprazoleの効果について検討した論文が取り上げられました。本研究はオープン試験であり、ARMSと見立てられた者のうち、aripiprazoleの治療を希望した者36名を対象にその効果が検証されました。その結果、aripiprazole投与開始から12週後のフォロー終了時点では30名(83%)が服薬を継続しており高い忍容性が示されました。さらに、精神病の前駆症状や自覚された症状に関してはaripiprazoleの服薬による改善が認められました。本研究の結果から精神病が発症するかどうかの切迫した状況下においてaripiprazoleの服用が有効な選択肢になる可能性が示唆されました。本論文の抄読を受けて、(1)どのような症状を呈した対象者が改善を示したのか、(2)実際には何ミリの薬剤が投与されていたのか、またaripiprazoleに準じた薬物李朝の場合どのように副作用を減らしていくか、(3)ARMSの人をどのように診断していくと良いのかについてなど様々な観点から議論されました。

Kobayashi et al., Effects of aripiprazole on insight and subjective experience in individuals with an at-risk mental state. J Clin Psychopharmacol. 2009: 29(5):421-425.
doi: 10.1097/JCP.0b013e3181b2fe22.
PMID:19745640