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抄読会 2018/6/25

投稿者 : HP管理者

カテゴリ : お知らせ

本日の抄読会では、アルツハイマー型認知症に対するdonepezil rivastigmineの有効性について検討した論文が取り上げられました。19841月から200110月のMEDLINEHealthSTARPsycINFOのデータベースから包含基準に該当し、除外基準を満たさない、donepezilの効果に関する 9編の論文、とrivastigmineの効果に関する2編の論文が抽出され、その内容が検討されました。その結果、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症患者において、donepezilおよびrivastigmineの双方が、認知機能障害および健康状態の低下を少なくとも6ヶ月間遅延させることが示されました。しかしながら、それぞれの論文の研究の方法や、アウトカム、使用尺度の違いがあり、直接的な比較がされていないために、費用対効果のデータに関しては今後の検討が必要であることが示唆されてました。本研究の抄読を受けて、当科では、通常診療において抗認知症薬どのように処方しているのかについて、いくつかの事例を共有し、抗認知症薬処方の方略について議論されました。

Wolfson et al. Donepezil and rivastigmine in the treatment of Alzheimer's disease: a best-evidence synthesis of the published data on their efficacy and cost-effectiveness. Clin Ther.  24(6):862-886. 2002

PMID: 12117079