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第25回日本時間生物学会学術総会・優秀ポスター賞受賞!
2018.10.24 10:40
投稿者 : HP管理者
カテゴリ : お知らせ
2018年10月20日・21日開催された第25回日本時間生物学会学術大会にて、当科の志村哲祥兼任助教(睡眠健康研究ユニットリーダー)が優秀ポスター賞を受賞しました。
志村兼任助教は、「睡眠の問題、クロノタイプ、Social Jet Lagよりも平日の起床時刻が高校生の出席不良と強く関連する」というテーマで演題発表し、その内容が高く評価され本賞の受賞となりました。当科では、引き続き学会発表を行い、その成果を積極的に論文として公表し社会発信していきたいと思います。
以下に発表の概要を示します。
思春期はクロノタイプ(体内時計やその表現系としての睡眠覚醒スケジュール)が生涯の中で最も夜型化する時期であり、生理的に「早寝早起き」が難しくなるといわれています。近年、世界各国で、思春期に早起きを強いることの公衆衛生上の問題が示されており、学校の始業時刻が早すぎるのではないかと問題提起されています。しかし、どの程度睡眠が学校の出席と関連するのかについては不明です。そこで、本研究では高校生を対象に、睡眠の諸問題と出席に関する調査を実施しました。
その結果、平日の起床時刻は、睡眠の問題とは独立して欠席率(アブセンティズム)と関連することが明らかになりました。
また、調査参加者の平均睡眠時刻は6時間16分であり、半の高校生が、自殺リスクが2.9倍に上昇するとされる8時間未満の睡眠時間を余儀なくされていることが明らかになりました。起きと欠席・遅刻・早退の少なさは関連しているものの、これ以上の早起きを促すことは睡眠時間の短縮を招き、高校生の心身の健康に致命的である可能性が考えられます。そのため、早く起床せずとも十分な睡眠時間が取れて、無理なく登校できる始業時刻の設定を行うことが合理的である可能性が示唆されました。
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