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抄読会 2016/12/19

投稿者 : HP管理者

カテゴリ : お知らせ

本日の抄読会では、オーストラリアの教員養成課程の学生を対象にうつ病と不安症と対人関係過敏性の関連を検討した論文が取り上げられました。平均年齢39.1歳の男女156名が研究に参加し,家庭最終年度を起点に5年ごと計4回の調査が行われました。その結果,対人関係過敏性とうつ病(単一エピソードと反復エピソードの間に差はない)および不安症(社交不安症のみ統計的な優位差が認められなかった)の診断が統計的に有意に関連していることが示されました。以上のことから,対人関係過敏性がうつ病と不安症の脆弱性の一部を反映していることが示唆されました。本論文の抄読を受けて,本医局で実施される研究(うつや不安の症状と様々な心理社会的要因の関連を検討し、その作用機序を明らかにする研究)の医局員内での理解を深めるとともに,対人関係過敏性の前方視的研究の方法論について議論されました。

 

Wilhelm, K., et al. The relationship interpersonal sensitivity anxiety disorders and major depression. 2004. Journal of affective disorder, 79, 33-41.

doi: 10.1016/S0165-0327(02)00069-1