大腸・直腸|対応疾患

  • トップ
  •  › 
  • 対応疾患
  •  › 
  • 大腸・直腸

大腸がん

大腸がんの基礎知識

 大腸がんは大腸から発生する悪性腫瘍(がん)です。
 比較的ゆっくりと進行するために、手術を中心とした適切な治療を行えば治癒が期待できるがんです。しかし、進行すると治癒が非常に困難になるため、早く診断し治療を行うことが必要です。食生活の欧米化などに伴い近年増えてきています。

大腸がんの原因

 不明な点が多々ありますが、原因の一部に下に挙げるものがあります。
 食物繊維の不足、赤身肉の摂取。
 喫煙、飲酒。
 遺伝(一部の大腸がんのみ)。

大腸がんの症状

 症状は早期では出ないことが多いですが、進行すると腸閉塞を起こしたり、肝臓や肺へ転移します。
 お腹にしこりを触れる。
 血の混じった便や、黒い便がでる。
 便秘、下痢、便が細くなる。
 腹部の痛み、張り。
 食欲不振、体重の減少。
 貧血症状(だるさ、息切れ、動悸、顔色が悪い)。

大腸がんの診断方法

 下に挙げるような検査が行われます。内視鏡で組織生検を行い病理診断(顕微鏡検査)で確定診断します。

 便潜血反応(検便)。
 下部消化管内視鏡(大腸ファイバー、カメラ)。
 注腸造影検査(バリウム検査)。
 CT、MRI、超音波検査

大腸がんの手術方法

● 内視鏡手術:
早期がんの一部では内視鏡の途中で切除が可能です。体へのダメージは最も少ない治療です。外来で可能なこともあります。

● 腹腔鏡手術:
開腹手術よりも小さい傷で手術を行います。開腹手術に比べて体へのダメージが少なくてすみます。全身麻酔のため入院が必要です。

● 開腹手術:
従来からある方法で、安全性、確実性が確立されています。全身麻酔のため入院が必要です。

大腸がんの薬物療法

● 化学療法(抗がん剤治療):
患者様の状態によっては内服、点滴の抗がん剤治療を行います。外来で可能ですが入院が必要なことがあります。

● 放射線療法:
一部の大腸がんや骨への転移に対して行われます。

大腸がんの予防

 現時点では完全に予防することはできません。早期の発見が重要です。下記の有効性が言われていますが、現時点では完全に予防することはできません。早期の発見が重要です。
食生活を改善する。
運動する。
大腸がん検診(検便)を受ける。

手術の危険性

 他の医療行為と同様に手術にも危険性があることは動かしがたい事実です。我々はそのことを常に念頭に置きつつ、より合併症の少ない治療が行えるように努力しています。

主な合併症としては、

出血。
縫合不全(縫い合わせたところがほつれてしまうこと)。
感染症(傷の化膿、肺炎など)。
肺塞栓症(エコノミークラス症候群)。
手術後の腸閉塞。
排便機能障害、性機能障害。
などがありますが、起きる可能性はそれほど高くはありません。

リハビリとQOL

 当院では安全性の許す限り、下部直腸癌に対し肛門温存療法を積極的に選択し患者様の生活の質を高める努力をしています。直腸癌の術後に生じうる排便機能障害に対しては結腸嚢(直腸の代わりに便をためるところ)を作成したり、性機能障害に対しては神経温存術式を行ったりすることで少しでも手術前に近い状態で生活できるように配慮しています。

大腸がんかな?とおもったら

 がん検診が大切です。大腸がん検診(検便)を定期的に受けてください。 まずはお近くの病院で「消化器科」、「胃腸科」、「内科」を受診し、検査を受けて正確な診断をしてもらってください。

治療実績

 早期がんの内視鏡切除として、適応を消化器内科と検討した上で、EMR(内視鏡的粘膜切除術)やESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を行っています。内視鏡治療が困難で手術をした方が良いと思われる症例には腹腔鏡手術を行っています。東京医科大学病院での大腸がん手術症例の5年生存率はステージ I:96%、ステージ II:89%、ステージ IIIa:85%、ステージIIIb:56%です(1999年から2003年)。
 大腸がんに対する、内視鏡手術を除く初回手術症例は手術2003年104例、2004年120例、2005年127例、2006年128例、2007年147例、2008年は約180例、2009年159例、2010年131例となっています。また2007年以降の腹腔鏡の症例は2007年40例、2008年39例、2009年63例、2010年54例と毎年多くの症例を経験しています。

炎症性腸疾患(IBD: Inflammatory Bowel Disease)

 炎症性腸疾患(IBD)とは、ヒトの免疫機構に異常をきたし、免疫細胞が腸の細胞を攻撃してしまうことで腸に炎症を起こす病気で、慢性的な下痢や血便、腹痛などの症状を伴う難病です。未だはっきりとした原因は明らかにされていない一方で、その患者数は近年増加の一途をたどっております。主に潰瘍性大腸炎とクローン病の2種類があり、両疾患とも比較的若い方に発症しやすく、また、通常命にかかわることはありませんが、一旦発症すると根治することはまれであり、生涯治療を継続する必要があります。
 潰瘍性大腸炎においては主に内科治療が主となりますが、難治症例や重症症例、また癌を合併する患者さんには外科的な治療が必要となることがあります。またクローン病においても腸管狭窄や膿瘍、肛門病変を合併することも珍しくなく、外科的治療を必要とすることもあります。
 当科では2019年よりこれらの疾患における専門外来を設け、患者さんと真摯に向き合いながら診療に当たっております。

お問い合わせ

東京医科大学 消化器・小児外科学分野(消化器外科・小児外科)
電話 : 03-3342-6111(代表)
メールアドレス : geka-3@tokyo-med.ac.jp