社会人大学院生募集
入局案内
社会人大学院生募集(手術手技習得と学位取得を目指して)
当教室では、後期専門医・レジデント終了後の先生方に、将来、最先端での施設で活躍するAcademic surgeonを育成すべく、手術手技の習得と学位取得を目指した教育プログラムを構築いたしております。
学習目標・到達目標
消化器外科・小児外科領域おける最新の低侵襲手術や個別化医療を学習し、高度な外科的治療や最新の治療法を習得するとともに、国際的に通用する独創性の高い研究を遂行できるAcademic surgeonの養成を目指す。
高度な外科的治療や最新の治療法の習得する
- 高度な外科的治療を、実践的かつ多角的に学ぶ。
- 高度な低侵襲手術や効率的な手術方法を理論的かつ実践的に学ぶ。
微細な外科解剖を学ぶ。
ロボット手術での超高画質映像に基づく精緻な手術を習得するため、微細な外科解剖を学ぶ。 - 各消化器癌における個別化医療
食道癌・胃癌・肝臓癌・胆道/膵癌,結腸/直腸癌における集学的治療や個別化医療の基礎から応用知識までを学ぶ。
低侵襲治療や個別化医療の研究
担当指導教員の指導のもと、下記に関する研究テーマを取り組み、研究成果を論文報告する。
- 外科領域におけるデータサイエンス
ロボット手術で可能となった手術のデジタル化を応用したデータサイエンスや手術支援システム開発に向けた研究 - 新たな個別化医療開発に向けた研究
AIを用いた術後再発因子の予測に関する研究や遺伝子レベルで最適な治療を選択する新たなprecision medicineの開発に関する研究
大学院特別講義の内容
食道癌の外科的治療・集学的治療
胃癌の外科的治療・集学的治療
結腸・直腸癌の外科的治療
膵癌・胆道癌の外科的治療・集学的治療
結腸・直腸癌の化学療法
大腸癌の周術期治療
胃内視鏡外科学会技術認定医を目指して
大腸内視鏡外科学会技術認定医を目指して
最新の肝臓治療
食道癌における低侵襲手術
胆嚢炎に対する胆嚢摘出術
小児外科領域における低侵襲手術
IBDにおける最新治療
最新の膵癌治療
医局員紹介
名前:木谷 嘉孝
卒業年:2011年
出身大学:香川大学
職歴:湘南鎌倉総合病院(初期研修)→虎の門病院(後期研修・外科フェロー)→東京医科大学 消化器・小児外科学分野 臨床助教・社会人大学院
専門医:日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医
主な業績
<手術執刀数>
総執刀数 約300例
中難易度手術 約100例、高難易度手術 約40例
<論文業績>
Kiya Y, Nagakawa Y, Takishita C, et al.; Neuroendocrine carcinoma of the common bile duct associated with congenital bile duct dilatation: a case report. BMC Gastroenterol. 2021
<学会発表>
木谷嘉孝、永川裕一、土田明彦 他
「内視鏡外科手術における手術効率性向上を目指した新たな評価システムの構築」
日本外科学会;2020
木谷嘉孝、永川裕一、土田明彦 他
「腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術におけるSMA右側アプローチの際の展開操作」
膵臓内視鏡外科研究会;2019
研修医・学生へのメッセージ
当科への入局をお考えの学生さんや先生方、特に理由なく何となく見てくださった方々も、まずこのページをご閲覧いただき誠にありがとうございます。初めまして、私は東京医科大学の消化器・小児外科学分野に所属する木谷嘉孝(きやよしたか)と申します。
私は、母校である香川大学を卒業し、臨床に少しでも慣れたいと思い、上記の市中病院での研修を行いました。それらの病院での研修は充実しており、common diseaseから専門的な悪性疾患の治療まで、幅広く経験することができました。「手術」という外科ならではのスキルを磨くための非常に良質な機会や教育を提供してくれただけでなく、医師という職業における基本的な考え方、すなわち医療行為に対する姿勢や倫理観などを築かせてくれました。日常の診療にも慣れてきた頃、ふとこんな考えが浮かびました。
「このまま、あと何十年かの間、手術をずうっと続けていくのかな?」
手術手技向上に勤しみ、後輩外科医たちに技術を伝えてゆくのも外科医の理想の姿ですが、私は環境を変え、基礎研究という領域にも一歩踏み出してみたいと思ったのでした。
そして、ここ東京医科大学はそのような私にも寛容であり、基礎研究室への紹介・出張を斡旋してくださいました。今は主に、がんの転移メカニズムの解明や新規バイオマーカーの探索を目標とし、細胞株を用いたin vitroでの実験や、がんの同所移植マウスモデルを用いたin vivoでの実験、他にも有志の患者さんの臨床検体を用いた解析を行っております。
もちろん、新しい分野での一からのスタートは、知識・技術を得るための地道な勉強やルーティンワークを必要とし、これまでの自分の不勉強さや要領の悪さを痛感している次第であるものの、今まででは関わりを持つことのできなかった基礎研究の先生方や他大学の先生方との繋がり、新たな分野での道が開けつつあることに純粋に悦びを感じざるを得ません。今はまだ研究の過程ではありますが、論文の執筆、査読、さらに今後は学術集会での発表も予定しており、毎日充実した日々を送っております。
今の臨床生活に不満はないものの何か物足りなさを感じている方、新しい分野への活路を見出したい方など、その他諸々あらゆる先生方のキャリアアップのための一助となれば幸いでございます。もし、東京医科大学に興味を持っていただければ、ぜひご連絡ください!
連絡先
東京医科大学 消化器・小児外科学分野
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