ロボット支援下大腸切除
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ロボット支援下大腸手術について
ロボット支援大腸がん手術を積極的に行っており、経験豊富な外科医がロボット支援手術の利点を生かした体に優しい手術を行います。
経験豊富な外科医によるダビンチXi/5、ダビンチSPを用いたロボット支援手大腸切除術

大腸外科分野ではは2018年から直腸がん、2022年から結腸がん手術がロボット支援手術の保険適用となった手術です。しかし当科では長年に渡ってロボット支援手術を行っており、2025年には、原発性大腸がん手術240例のうち228例(95.0%)をロボット支援下手術で実施しました。経験豊富な外科医がロボット支援大腸切除術を担当いたします。
当院では、大腸がんに対して2010年からダビンチを導入し、2026年7月現在、ダビンチXi 2台、ダビンチ5、ダビンチSPの計4台が稼働しています。ダビンチSPは、1か所の小さな切開から複数の器具を挿入して手術を行う単孔式手術に対応したシステムです。

1990年代に米国で開発され、1999年よりIntuitive Surgical社から臨床用機器として販売されています。日本では、2006年に当院が初めて導入しました。1~2cmの小さな創より内視鏡カメラとロボットアームを挿入し、より高度な内視鏡手術を可能にします。術者は術野から離れた場所にあるサージョンコンソールにて、3Dモニター画面を見ながらあたかも術野に手を入れているようにロボットアームを操作して手術を行います。
ロボット支援下手術の特徴と期待される利点
ロボット支援手術は、立体的な3Dモニターで、拡大された3次元元画像による、細かな解剖構造を確認しながら操作することができます。執刀医自身が患者さんの体内に入って手術をしているようだと言われるほど、視界が良好です。また、手の代わりとなる鉗子は、手首以上の可動域と、柔軟でブレない確かさを持ち、人の手首に近い自由度の高い操作が可能です。従って患者さんには以下の期待される利点があります。
1.きず口が小さい
手術に必要なのは、0.5~1.5cmほどの小さな穴で、最大6~7か所です。切除部位を取り出すために、そのうちの1か所だけ4cm程度に広げることがあります。

2.手術中の出血量の低減が期待されます
ダビンチの動きは精緻で、止血も効果的にできるため、輸血が行われた例は少数です。
3.術後の疼痛の軽減が期待されます
きず口が小さいため、痛みを軽減できます。
4.術後の早期回復が期待されます
体への負担が少ない分、術後の回復や退院までの期間の短縮につながる可能性があります
ロボット支援下直腸手術
体に開けた小さな穴を支点にする腹腔鏡手術では、深部に進むほど動き幅が大きくなり、ブレやすく、また、先端角度が一方向のみのため、操作に制限がありました。「ダヴィンチ」はロボット独自の手ブレ防止機能や、手首以上の可動域を持つ鉗子によって、深部での処置もより正確に行えます。そのため、がん細胞が存在している可能性のある直腸を覆う膜を傷つけることなく、がんとともに切除するうえで有用であると考えれています。同様に、直腸周囲に存在している排尿機能や性機能に関わる神経を、しっかりと温存して直腸を切除する際に有用であり、術後の神経障害を低減するといわれています。

ロボット支援下結腸手術

がんを切り取ったあと、これまでは腸管を体の外に引き出しつないで(吻合)していましたが、ロボットの多関節機能と安定した吻合操作により体の中で吻合(体腔内吻合)することが容易となりました。ロボット支援手術の低侵襲性と腸管が外気に触れない体腔内吻合により、術後の腸管機能回復などの面で利点が報告されています。当科でも症例に応じて体腔内吻合を行っています。

おわりに
ロボット支援手術には多くの利点が期待され、経験豊富な当科ではほとんどの患者さんに適応としていますが、すべての患者さんに適しているわけではありません。病気の進行度、癒着の程度、全身状態などにより、腹腔鏡下手術や開腹手術を選択する場合があります。また、安全のため、手術中に術式を変更することがあります。
外来では、患者さん一人ひとりの状態に応じて、手術方法の利点とリスク、代替となる治療法について十分に説明し、ご相談のうえで治療方針を決定します。
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東京医科大学 消化器・小児外科学分野(消化器外科・小児外科)
電話 : 03-3342-6111(代表)
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