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学会・研究会の報告

集中治療学会 第4回セミナー報告

投稿者:武田

カテゴリ : 学会

日本集中治療医学会関東甲信越地方会 第4回セミナー
が正式名称です。
 
11月26日 重症患者の栄養管理というテーマで行われたセミナーに参加してきました。
私自身、ICUの経験はほとんどありませんし、
ICUのカンファで時々耳にする「GFO」すら
「笑気、フェンタ、酸素」と勘違いするほど栄養に関しては無知であったのと、
東京医大で行われるということで参加してみました。
 
侵襲下での生体反応という基礎のテーマから、
実際の栄養管理まで、幅広い内容でした。
 
個人的に興味があったのは小児の栄養管理でした。
発達期ということで成人とは異なった管理をしているようです。
出生後、約半年で小腸の機能はある程度形成されてしまい、
それ以降はなかなか発達しないそうです。
小児では、腸回転異常症や小腸閉鎖、壊死性腸炎で腸切除を余儀なくされ
短腸になってしまう場合があります。
これらの疾患はほとんどの場合、新生児期に手術が行われますが、
術後の小腸の機能異常(特に吸収障害)が問題になります。
シトルリンというたんぱく質を構成しないアミノ酸の測定によって
ある程度の小腸機能の予後が推定できるそうです。
いずれ抄読会で読んでみようと思いました。
 
ビタミンや微量元素、食物繊維など、項目は多岐にわたりましたが、
「できるなら腸管を使って行こう」ということでした。
プロバイオティクスやプロバイオティクスなど
腸内細菌のコントロールも大事ということで、
これらの腸内細菌叢を壊さないよう腸廔は外気に触れないように、
には(常識なのかもしれませんが)「なるほど」と思ってしまいました。

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