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学会・研究会の報告

第16回心臓血管麻酔学会 in 旭川

投稿者:濱野

カテゴリ : 学会

旭川に観測史上2番目の早さで初雪が降った日から数日のち、

第16回心臓血管麻酔学会が旭川グランドホテルにて開催されました。

医局からは内野教授はじめ8名が参加、こんなにたくさんの医局員が集まるのは初めてのことです。

シンポジウム、セミナーの演者に参加者、ポスター発表と個々の目的はばらばらでしたが、

学会懇親会で盛り上がった後に皆で楽しくお食事をすることができました。


毎年興味深い講演や発表があるのですが、

今回印象的だったのは豚の心臓を使った"wet labo"と、

来年度から始まる専門医認定試験を踏まえての"専門医コースレクチャー"でした。

どちらも初めての開催になります。


"wet labo"では心臓外科の先生による丁寧な解説に沿って二人で一つの心臓を解剖していきました。

豚と人間とでは少々形態が違うのですが(大動脈弓部からの分枝が2本、心室中隔が厚いなど)

冠動脈の走行や房室結節の位置、各弁の位置関係や形態など、

明日からの心臓麻酔に役立つ様々な知識を得る事ができました。

術式を理解し術野を見ることは心臓血管麻酔の重要な要素の一つですので、

こういった形式の講習は有用だと思います。

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"専門医コースレクチャー"では分野ごとに7つの講義がありました。

TEEはもちろん、人工心肺や術中の凝固系の変化、中枢神経合併症の問題や小児心臓手術、

術後ICU管理などなどなど...。必要な知識は多岐にわたります。

講義では勉強のポイントや参考資料などを提示してくださいました。

それにしても範囲の広いこと。

これから先専門医認定を目指す後輩の先生方、

今現在心臓麻酔に関与していなくても学ぶべき事はたくさんあります。

日々の臨床を大切に少しずつ勉強を重ねてください。


今回の学会テーマは"心臓血管麻酔を楽しむ"でした。

講演のあった内野教授、宮田先生、柿沼先生はとても大変そうでしたが(お疲れさまでした!!)

その他の参加者はテーマどおり有意義な学会期間を過ごす事ができました。

これを機会に、日々の臨床をより楽しくして行きたいと思います。

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