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医局カンファランス

(抄)産科全身麻酔の気管挿管失敗に関する研究

報告者:柿沼

カテゴリ : 本院 抄読会

Failed tracheal intubationin obstetric anaesthesia: 2 yr national case-control study in the UK
A. C. Quinn, D. Milne, M. Columb, H. Gorton and M. Knight British Journal of Anaesthesia 110 (1): 74-80 (2013)

内容としては、英国における2年間の気管挿管失敗の、独立した危険因子は、年齢、BMI、Mallampati分類であった。全身麻酔224例に1例、2500分娩に1例の気管挿管失敗率であった。誤嚥はおおきなリスクであり制酸薬投与は重要である、上喉頭デバイスは挿管出来る第2世代のものがよく、DASのストラテジーなどのDAMを訓練すべきである、としている。

当院でも緊急の帝王切開の麻酔ではリスクによりますが全身麻酔が少なくありません。近年では、可能な限り局所区域麻酔での帝王切開が勧められていますが、全身麻酔の適応を明確にして行くことが今後の課題でもあります。これに関しては、北里大学の産科麻酔の加藤里絵先生にも学会で指摘されましたが、施設の産科医とのディスカッションが必要です。


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