麻酔研修カード ver3 導入の順序:研修医は知りたがっている
2013.06.09
報告者:石崎
指導医のバリエーションに富んだ麻酔導入を理解するために必要な説明を、追加しました。
付け加えたのは、麻酔の投与順序の説明カードで、マスク換気と筋弛緩の順序2パターンに、レミフェンタと筋弛緩の順序2パターンをかけ合わせた、4パターンを説明しています。
戸田 麻酔研修カードver3.pdf
「ようやく意味が解った!」
12月に麻酔科をラウンドし、今月、2ヶ月目の麻酔研修となるW先生が、すっきりとした表情で言いました。今までは、理解しづらい導入はよいことにして、挿管だけで終わらせていたようです。
「あの先生の工夫や理屈は、こういうことなんだよ。」
このカードで、一通りの説明をつけることができます。
理解できると、それが興味に繋がります。
そして自然と、「自分でもやってみたい」と、なります。
この様にして、研修6週目までに、リスクのない症例で自分で導入し自分で挿管できるようになることを目指します。
大切なのは、忙しい臨床の中でも後回しにせず、リアルタイムで理解すること。
カードは研修医にも渡していますが、別の部屋に置き忘れた場合でも説明できるように、
パニックカードと一緒にして各麻酔器にくくりつけています。
麻酔順序の説明では、墓穴を掘りやすい組み合わせの1パターンについて、注意喚起のカードも加えました。
「Remiの先行投与」と「マスク換気後の筋弛緩投与」の組み合わせは相性が悪く、うっかりすると、最悪の結果を招くこともあるという内容です。一つ一つは悪くないのですが、要は、組み合わせが悪いということです。
声門閉鎖に対する筋弛緩の理解が深まるように、「高容量レミによる声門閉鎖を少量の筋弛緩で予防する」という知見も紹介しておきました(上のカード)。
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