東京医科大学

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医局カンファランス

ASA-RC2009「PONV」

報告者:野口

カテゴリ : 本院 勉強会

今回のASA-RCは「PONV」、野口先生担当です。
重要な情報が沢山ありましたので、みんな資料で復習しておきましょう。
要点を挙げておきます。

まず、小児と成人と分けてPONVのハイリスク因子が挙げられて、具体的なPONV予防の対策がまとめられていました。これは覚えておきましょう。

PONVの低リスクでは制吐薬の予防的投与はするべきでないとの見解も述べられていました。その理由として、汎用されていたドロペリドールでQT延長からtorsade de pointesを来した報告があり(しかも少量投与で)、現在、アメリカでは殆ど使われなくなった事実があるとのことです。FDAは、QT時間を評価するために投与前と投与後2~3時間の心電図モニターを推奨しています。私たちの持続皮下注のレシピはドロレプタン2.5mg/dayで、これは最大推奨投与量に相当しますから、早急に検討すべきかもしれません。

一方、もう一つ私たちが良く使っているもう一つの制吐薬、プリンペランに関する記述は殆どありませんでした。(石崎)

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