カテーテルインターベンショングループ(先端的カテーテルインターベンション治療寄附講座)

グループの概要

当グループの主な活動内容は以下の通りです。
・心血管疾患(主に冠動脈疾患・末梢動脈疾患・慢性血栓塞栓性肺高血圧症・構造的心疾患)に対する診断と治療、並びに臨床研究
・CCUにおける循環器救急/集中治療チームの統括、並びに臨床研究
・若手・中堅医師に対する心血管カテーテル手技の指導

2023年の実績ですが、検査は冠動脈造影719件、右心カテーテル検査163件、肺動脈造影59件、心筋生検20件でした。インターベンションは経皮的冠動脈形成術378件、末梢血管に対する血管内治療103件、経皮的肺動脈形成術71件、構造的心疾患治療 92件で、計約500件のカテーテルインターベンションを実施しております。

冠動脈疾患

当グループは大学病院のカテラボとして、インターベンションの質を重視しています。特に1例、1例の虚血評価を重視しており、心筋SPECTに代表される非侵襲的機能評価と冠内圧測定で求められるFFR (fractional Flow Reserve)に代表される侵襲的冠機能評価の双方に基づいた「Physiological Intervention」をテーマに掲げて日々の診療にあたっています。とくにpressure wire を用いた冠内圧測定に関しては、その概念がわが国へ導入された最も初期の時代から他施設に先駆けて当グループが臨床応用してきました。また国内外にそのデータを発信しており、現在でも当グループの研究活動におけるメインテーマとなっています。2018年からは「先端的インターベンション治療寄附講座」という独立した講座を設け、様々な自主研究や他施設共同研究、臨床治験などを精力的に進めています。

末梢動脈疾患

下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)を中心に、腎動脈・鎖骨下動脈疾患などの末梢動脈疾患に対する診断と治療を行っています。適応があればカテーテルによる低侵襲な血管内治療(Endovascular Treatment: EVT)を積極的に実施おります。創傷治癒遅延を伴う重症下肢虚血症例に対しては心臓血管外科・形成外科・腎臓内科・リハビリテーション科・専門ナースなどから編成されるフットケアチームを組織しており、専門科横断的なアプローチに取り組んでおります。
PAD外来のページもご参照ください。

慢性血栓塞栓性肺高血圧症

当院は国の難病指定疾患である慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に対する3つの代表治療(薬物・カテーテルインターベンション・開胸手術)を実施できる全国でも数少ない屈指の専門施設です。これまでに東日本を中心に各地域の循環器専門病院から数多くの患者さんをご紹介いただいております。当教室は心臓血管外科と強力なハートチームを編成し、肺高血圧診療に取り組んでいます。
肺血管外来のページもご参照ください。

構造的心疾患

当教室では2020年秋に経カテーテル大動脈弁留置術(TVAI)を開始して間もなく通算300症例に達します。すでに大腿動脈アプローチ以外のalternativeアプローチもすべて実施可能となっており、人工弁機能不全に対するTAVI(TAV in SAVやTAV in TAV)に関しても申請条件を満たしました。今後順調に指導施設に昇格すれば、維持透析患者さんに対するTAVIも可能となります。また、経皮的僧帽弁接合不全修復術・左心耳閉鎖術・卵円孔閉鎖術などその他の構造的心疾患に対するカテーテルインターベンションも順調に症例数を伸ばしております。
構造的心疾患外来のページもご参照ください。

スタッフ

山下 淳(准教授、CCU/心血管カテーテル室長、日本循環器学会専門医、日本心臓病学会上級会員[FJCC]、日本心血管インターベンション治療学会専門医/同代議員、同関東甲信越地方会評議員、医学博士)
村田 直隆(講師、日本心血管インターベンション治療学会専門医、日本循環器学会専門医、日本内科学会総合内科専門医、医学博士)
小松 一貴(講師、日本心血管インターベンション治療学会認定医、日本循環器学会専門医、日本内科学会認定医、医学博士)
伊藤 亮介(助教、日本心血管インターベンション治療学会専門医、日本循環器学会専門医、日本内科学会総合内科専門医、医学博士)
笠原 智大(臨床研究医、日本心血管インターベンション治療学会認定医、日本循環器学会専門医、日本内科学会総合内科専門医、経カテーテル大動脈弁留置術指導医)
中島 悠希(臨床研究医、日本循環器学会専門医、日本内科学会総合内科専門医)

スーパーバイザー

田中 信大(教授、東京医科大学八王子医療センター院長、日本心血管インターベンション治療学会指導医、医学博士)

認定施設

日本心血管カテーテル治療学会(CVIT)認定教育施設
ロータブレーター実施施設
インペラ(補助循環用ポンプカテーテル)実施施設
肺動脈形成術(BPA)実施施設
浅大腿動脈用ステントグラフト実施施設

当グループでの研修

当教室では若手・中堅医師のカテーテルインターベンション関連学会専門医取得を全力でサポートしています。熱意を持って同診療に参加する医師に対しては経験年数にかかわらず、条件を満たし次第資格を取得できる体制をとっています。カテーテルインターベンション全般に興味がある初期・後期研修医、またさらなる専門性を求める若手・中堅循環器内科医の見学は随時受け入れております。興味ある方はぜひ下記までご連絡ください。

【連絡先】 医局長 小林 正武(こばやし まさたけ)
 E-mail:mkoba12@tokyo-med.ac.jp

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