学会・抄読会・勉強会

ASBMR 2022 Annual meeting に参加して

報告者 : 羽鳥綾乃

カテゴリ : 学会

202299日〜12にアメリカ合衆国、テキサス州のオースティンで開催されたThe American Society for Bone and Mineral Research (ASBMR)の年次総会に、近津主任教授、菅野兼任講師、藤居助教と共に参加してきました。

ASBMR(米国骨代謝学会)は世界中の骨・ミネラル代謝研究を牽引する、医学・歯学・基礎医学研究に従事する多岐にわたる分野の研究者が在籍している国際的にも非常に有名な学会で、今回、"VCAM-1 and GFPT-2: Predictive markers of osteoblast differentiation in human dental pulp stem cells"という演題でポスター発表をさせていただきました。菅野兼任講師も同様に"Highly efficient differentiation of chondrocytes from human dental pulp stem cells using a thenoindazole derivative small compound TD-198946"という演題でポスター発表を行いました。

医局員としてCOVID-19の流行後初めての国際学会への発表並びに参加でしたが、COVID-19に対するワクチン接種証明書の提示義務や、会場内で携帯する参加証カードの色分けによりsocial distanceの希望を各個人で設定し表現できる点など、感染予防対策が徹底されていました。

 学会期間中は世界中から多くの研究者が参加し、会場内では至る所で活発な意見交換が多ヶ国語で飛び交っており、とても良い刺激を受けたと共にin personの学会 で互いに顔を見ながらdiscussionを行えることの素晴らしさを改めて実感しました。

私自身、国際学会での発表はこれまでに経験がなく、発表前は国内学会とは違う緊張感がありましたが、実際には発表を見にきてくださった研究者の先生方がとても温かく和やかな雰囲気を作ってくださり、また数名の先生から質問やご意見をいただき、とても有意義で貴重な経験を積むことができました。 

学会参加後は、現在私が短期留学させていただいているコネチカット州ファーミントンにあるUniversity of Connecticut Health Center (UCHC)へ、古賀兼任教授を交えて移動し、I-Ping Chen研究室のChen 准教授、Rechenberger教授と共同研究ミーティングを行いました。当科では、近津主任教授や古賀兼任教授をはじめとし、骨代謝や骨免疫、骨再生研究を中心に行っており、以前からI-Ping Chen研究室との共同研究を進めて参りましたが、face-to-faceでのミーティングはコロナ禍に入ってからできておらず、改めて共同研究の進捗の報告や、今後の研究計画について話し合うことができ、on line 上でのミーティングでは味わうことのできない一体感や、顔を見ながら意見交換を行うことの重要性を肌で感じました。第二言語でのdiscussionは特に我々日本人においてon line上だけでは100%理解し合うのが困難な場合も多々あります。今後も共同研究の発展のために、定期的にface-to-faceのミーティングを行なっていけるよう、COVID-19の収束や世界情勢の行く末を祈るばかりです。

 今回の国際学会参加で得られた新たな知識や貴重な経験、またミーティングで深まった人と人との繋がりを大事に、今後の研究や臨床へ活かしていきたいと思います。

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文責:羽鳥 綾乃 (大学院生)