若手歯科医師のための勉強会③　

6月19日、研修医および専門医取得前の若手歯科医師を対象として、口腔外科領域で扱う炎症をテーマにした勉強会を開催しました。日常の臨床において、歯性感染による炎症の波及によって、入院加療を要する症例にしばしば遭遇します。適切な診査・診断・処置を行わなければ、時として重篤な病態に陥ってしまうこともあるのです。後期臨床研修医の藤井裕子先生には、口腔顎顔面領域における炎症の波及経路や抗菌薬の選択に関して、症例を提示しながらわかりやすく講義していただきました。また、濵田勇人助教より薬剤関連顎骨壊死に関して基礎から実臨床のポイントまで学ばせていただきました。ポジションペーパーが存在しているとはいえ、病態に対する理解は医療従事者のなかでもまちまちで、ことさら治療法に関してはcontroversialな部分が色濃くあります。しかし、基本的な知識を整理し、世界の潮流を理解しておくことはとても大切なことなのです（当たり前のことですけど・・・）。さらには、医科歯科連携や口腔ケア、また一般歯科医に対する啓蒙活動なども重要だと再認識いたしました。本勉強会は、文字通り「勉強」する場であることはもちろんですが、若い先生方が「人にわかりやすく教える」、「人前で話す＝プレゼンする」ことに若いうちから慣れていただくことも大きな目的なのです。ですから、学年を問わず「講師役」は持ち回りです。次回は後期臨床研修医の南咲良先生に「栄養管理」と「摂食・嚥下」について語ってもらいます！会も3回目となり、皆の緊張もほぐれてきたように感じました。アットホームな雰囲気で楽しく続けていきたいですね。入局を希望する学生さんなど、勉強会に参加してみたい方、施設見学を希望される方がいらっしゃいましたらどうぞ遠慮なく医局にお問い合わせくだい。

（文責：長谷川）