血液内科の診療には言うまでもなく内科全般の知識が求められ、さらに血液腫瘍内科（Hematology Oncologyとして海外では定着しています）として、腫瘍内科医としての側面も持ち合わせています。また、抗がん剤治療が成功する領域の一つとして大きな進歩があると共に、研究面でも先進的な領域です。
そこで、内科全般に通暁し内科認定医、血液専門医の取得を目指し、将来的な総合内科医としての教育を行うと共に、先進的な医療に進む道を開くことを目標にしています。

・当院は新専門医制度の内科領域の基幹施設であり、「内科専攻医」「総合内科専門医」取得及び「血液専門医専門医」取得のための必要症例の経験が可能です。

・造血幹細胞採取・移植も積極的に実施しており、「造血細胞移植認定医」の取得も可能です。

・後期研修1年目は本院の病棟業務が中心となります。当院の病棟診療はチーム制であり、気軽に上級医に相談できる環境で学ぶことができます。2年目以降に内科専攻医の修了要件である「地域医療」を経験するため、１年間の院外施設のローテーションとなります。ローテーション先は、今年度からは各個人の希望に合わせて選択肢が増えています。

・当直は月1-2回程度で、診療科の垣根を越えた「内科診療全般の救急時対応」を経験します。当直の前後の日勤はお休みになります。

・内科j-oslerの症例が不足している場合は、臨機応変に院内の他科を１ヶ月単位でローテ可能です。

・血栓止血/凝固系疾患については当院では臨床検査科が主診療科であるため、１ヶ月のローテを研修に組み込んでいます。

〈なぜ、血液内科医になろうと思ったのですか？〉
学生時代から血液内科の先生方がとても教育的で自然と興味を持ちました。臨床医が顕微鏡を見ながら病態を推測し、治療やその反応性を考えることが日常であるのは他の科にはない魅力だと思います。化学療法や造血幹細胞移植を通じて全身管理を行うことができる、免疫不全の特殊な感染症の病態を経験することができる、研究と臨床の距離が近いことも魅力に感じました。

〈現在の業務内容や1日の流れを教えてください〉
入局して２ヶ月目なので、専門的な業務や意思決定については、上級医からの適切な指導を受けることができ、日々学んでいます。現在の業務内容としては、朝回診を行って必要な検査、輸血や輸液のオーダーなどを行い、その後病棟管理がひと段落したら、CVC挿入や腰椎穿刺、骨髄穿刺などの処置を行い、その後翌日以降の入院症例の準備や予習などを行います。17時以降は業務の進捗に応じて、帰宅しています。

〈入局後、改めて感じる当科の魅力は何ですか？〉
とにかく、医局内の雰囲気、指導体制が優れていることです。血液内科と聞くと、気難しい人が多い、どこか話しかけ辛い、なんとなく怖いといったイメージを持ってしまいがちですが、当科はその真逆で、どの先生方も気さくに接してくださいますし、我々専攻医が業務の中で困った場合には必ずフォローしてくださいます。安心しながら日々精進していくモチベーションを保つことができます。入局を考えるときに、様々な要素を考慮しなければならず不安になると思いますが、上級医との関係性が専攻医にとっては最も重要だと考えています。

〈初期研修医、学生の皆様へメッセージをお願いします〉
血液内科はとてもやりがいのある科だと思います。もし興味があれば研修などで回ってください。

週間予定
病棟勤務の１日のタイムスケジュール