医局員の声

初期研修医を終えて

声の主 : 鈴木 美帆

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東京医科大学病院で研修をすることが決まってからここまでの一年間は今振り返ってみるとあっという間でした。初めは東京医科大学病院で研修できる喜びと、自分が歯科医師として口腔外科でしっかりとやっていけるのか不安でいっぱいでした。

大学病院の特性上、基礎疾患を抱えた患者さんの治療を行うことが多く、他科との連携が必要な症例も多く取り扱っているので歯科医師としてのスキル向上だけではなく患者さんの全身管理について学ぶことができました。初診では患者さんへの対応、必要な情報を得るための問診の取り方、一口腔単位だけではなく全身状態を踏まえた治療方針の立て方、様々な種類の中から選択する検査の必要性など、一つ一つがすべて学びの毎日でした。

 抜歯などの小手術や口腔がん、顎変形症などの入院患者さんについて全身状態だけではなく社会的背景までを把握すること、画像や採血データの読み方を学ぶにつれ、自分の知識不足や未熟さをより痛感し、分からないことばかりで消極的な時期もありましたが、真摯に自分と向き合うきっかけとなりました。上級医の先生方の姿を見て口腔外科医としての在り方も学ばせて頂きました。

 他科との連携が必要な場面が多く、薬剤師、看護師、放射線技師など様々な業種の人々と協力することでチーム医療として患者さんの携わることができているという実感もわきました。この一年間は業務を覚えること、こなすことだけで必死な研修生活でしたが、様々な症例を経験させていただき、少しではありますが、成長できたのではないかと思います。まだまだ学び足りないことが多いですが、これから歯科医師として生きていくうえでたくさんの事を吸収できた充実した年となり、ご指導いただいた先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。この1年で学んできたことを糧に2年目も実のある年にしていきたいです。