医局員の声

後期研修医を終えて

声の主 : 藤井 裕子

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東京医科大学口腔外科学分野に入局して3年が経ちました。この3年間、口腔外科だけでなく、麻酔科、救命救急センター、放射線科と他科の研修もさせていただきました。多くの先生から様々な知識を得られ、様々な症例の処置を行い、技術を身につけることができ、充実した3年間を過ごすことができました。ご指導いただいた多くの先生にとても感謝しております。

 入局1年目、4月から本院での病棟業務に関わることになりました。初期研修を歯科大学病院で行った私にとって、病棟業務は初めての経験でしたが、上級医の先生方にアドバイスをいただきながら一つ一つこなしていくことができました。また、7月からは茨城医療センターで研修を行いました。主治医として外来初診から全身麻酔での手術、術後管理、経過まで担当させていただきました。出来ないことにもどかしく思いながらも仕事をしていく中で、自分が主治医として最初に担当した患者さんにありがとうと言っていただいたことは今でも記憶に残っています。また、複数の学会発表の機会もいただきました。2年目は本院での外来、麻酔科と救命救急センターで研修を行いました。外来での小手術では処置を任せていただくことも多く、時に上級医の先生にアドバイスをもらいながら手技を身につけることができました。麻酔科では口腔外科以外の手術に入る機会を多くいただき、ラインの入れ方や、輸液、呼吸管理など今までよりさらに幅広く教えていただくことができました。また、救命救急センターでの研修は自分が今まで関わったことのないものばかりでしたが、命を救いたいという先生方の熱い気持ちと対応に圧倒されながら、少しでも役に立てるように知識をつけなければいけないと感じさせられた毎日でした。この麻酔科と救命救急研修から口腔外科として必要な教科書などの文字からだけでは得られない知識や経験は貴重なものとなりました。3年目は口腔外科だけでなく放射線科、後半は八王子医療センターで研修を行いました。放射線科では今までの臨床経験とリンクさせ、これからの診療に必要な読影の知識を得られました。八王子医療センターでは主治医制で診療を行っていく中で、今までよりさらに自分で行える処置の範囲が増えたことを実感する一方で、まだまだ身につけなければいけないことも実感させられました。

 この3年間、上級医の先生方のご指導により充実した研修をさせていただき、口腔外科に対する興味が更に増し、今後も口腔外科の分野に携わっていきたいと思うようになりました。4月からは大学院に進学するため、臨床に携わる機会は減りますが、今まで先生方に教えていただいた知識を活かせるよう精進していきたいと思っています。