医科大学でしかできない全身疾患を有した患者さんの口腔外科領域の治療および全身管理を学びたいと考え、東京医科大学病院での研修を希望しました。去年の4月から初期研修医になり、充実したあっという間の一年間でした。

自分の場合は病棟からのスタートとなり、最初は聞きなれない言葉が飛び交わる緊張感のある毎日で、顎変形症や口腔癌を主とした入院患者さんの周術期管理など、新たに学ばなければならないことに追われる日々でした。

大学での病院実習では経験しなかった口腔癌の手術など、様々な手術を見学することができてとても勉強になりました。

外来勤務では、初診を主とした業務となり、自分の説明の不十分さにより患者さんが不安感を覚えてしまったこともあったかもしれません。そこで自分の知識や実力の不足に気付き、更なる勉強が必要と考えました。

また、定期的に行うカンファレンスでのプレゼンテーションにおいて、患者さんの病歴や病状などを的確に上級医の先生方に伝えることの大切さを学びました。

教科書で学ぶことのできない知識や経験をたくさん得た一年間でした。一年目にも関わらずいろいろ教えていただき、また貴重な症例を経験させていただいた上級医の先生方に感謝しております。これからは、これまで得た経験をもとに、疾患の診断および患者さんへの治療計画の立案、適切な歯科処置や口腔外科的処置に活かしていきたいと思います。

　王　伃旻