初期研修を終えて
2012.05.09 09:08
声の主 : 古濱 貴美
カテゴリ : 本院
医学部付属病院の中での歯科の役割とは、口腔の機能向上を介して全身の健康を図るということであると思います。
東京医科大学病院歯科口腔外科・矯正歯科では、本院での口腔外科に加え放射線科や八王子医療センターでの研修も含まれるため、全身疾患と口腔の関連性を学ぶ上では大変優れた研修プログラムです。
頭頸部領域は解剖学的にも非常に複雑な領域であるため読影も難解ですが、放射線科での研修では先生方に大変丁寧に指導して頂きました。また、医科の学生と一緒にラウンドするため、画像上から全身疾患についても様々な知識を教えていただくことができました。
更に、八王子医療センターでの3ヶ月間では地域医療に携わることで、場所の違いによる患者様のニーズの差異を知り、郊外特有の人々の温かさに触れることができました。
医学は専門性が高くなればなる程、その専門とする特定の部位や疾患にばかり目が行きがちです。
しかし、大切なのは、まさに「病気を診ずして人を診る」ということであると思いました。
同様の疾患であっても10人いれば10通りの治療法があり、患者様のバックグラウンドやQOLを十分に考慮した治療を提供する必要があると思います。
そして、患者様がどの治療法も選択できるように、私達は日々努力を重ね知識と技術を鍛練していく義務があると再認識いたしました。
この一年、時には大変なことも、嬉しく楽しいこともあり大変充実した一年を過ごすことができました。
そして、それは一年前の4月1日から一緒に乗り越えてきた同期の仲間達が支えてくれたからでもあります。
右も左も分からなかった私に丁寧に指導してくださった先生方、同期の仲間、患者様にこの場を借りて心から御礼申し上げます。
これからも患者様により良い医療を提供出来るよう、日々研鑽してゆきたいと思います。
- 古濱 貴美さんの記事を読む
- |
- 閲覧 ()