医局員の声

放射線科での研修を行いました。

声の主 : 西

カテゴリ : 本院

6、7月の2ヶ月間放射線科での研修を行いました。

放射線科での研修前は「寝ても起きても読影」のイメージでしたが、実際にはCTやMRI、骨シンチグラフィなどの読影はもちろんのこと、造影CT撮影前の静脈路の確保やIVRを用いた頭頚部癌に対する超選択的動注化学療法への参加をさせて頂きました。放射線科研修で最初にぶつかった壁は自分の解剖学的知識の乏しさでした。解剖学的構造の理解なしでの読影は困難。頭頚部の複雑な構造を解剖学の教科書片手に頭に焼きつける毎日となりました。また、読影は頭頚部領域だけではなく、口腔癌の症例の場合、原発腫瘍の部位や形状はもちろんのこと、全身への転移の有無の検索と、非常に広く深いものでした。自分が読影した症例は1日の終わりに放射線科の上級医の先生方にチェックしてもらい、その日にもった疑問をひとつひとつ丁寧に教えて頂けました。病態や部位によって画像上で探るべきポイントなど様々なアプローチの仕方を知ることができました。臨床において画像から得られる情報は非常に有用であり、画像の読影力は必要不可欠であると思います。普段、何気なく見ている画像も視点をひとつ変えることで普段見えないものが見えてくるようになり、そこから得られる情報量も大きく異なることに気づかされました。この2ヶ月間の放射線科での研修は非常に短かったと感じる有意義な研修でした。

初期研修医 西 翼