専門外来

ONJ外来

東京医科大学病院口腔外科では、ONJ(Osteonecrosis of the Jaw:顎骨壊死)専門外来を設立し、薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)及び放射線性顎骨壊死(ORN)を中心に、診査・診断から保存療法、外科治療、術後管理まで一貫した専門的な診療を行っています。顎骨壊死は、骨粗鬆症や悪性腫瘍の治療に使用される骨吸収抑制薬や血管新生阻害薬などに関連して発症する薬剤関連顎骨壊死や、頭頸癌の放射線治療後に生じる放射線性顎骨壊死などが代表的な疾患です。顎の痛みや腫れ、骨露出、排膿、しびれなどの症状を認め、進行すると食事や会話など日常生活に大きな支障を来すことがあります。

 

骨露出

 

排膿

これまで顎骨壊死の治療法は、保存療法が主体とされてきましたが、保存療法のみでは病変が進行する症例も少なくないことが明らかとなり、近年では病変を適切に切除する外科的治療の有効性が広く認識されています。当科では最新の知見に基づき、積極的に外科的治療を行っており、当科での外科治療成績では90%以上の高い治癒率を得ています。病変の確実な切除と口腔機能の温存を両立し、患者さんの生活の質(QOL)の向上を目指した診療を行っています。

保存治療

 

骨露出部の清掃

 

洗浄液

外科治療

   

術前

 

腐骨

 

腐骨除去後

 
   

術前

 

下顎辺縁切除後

 

術後

 
   

術前

 

上顎部分切除後

 

術後

 

定量SPECT/CT

当外来では、最新の画像検査法である定量SPECT/CT(核医学検査)を用いて、顎骨の代謝活動を評価しています。これらの画像情報を総合的に解析することで、患者さん一人ひとりの病態を正確に把握し、適切な切除範囲を決定した上で、より精度の高い外科治療を行っています。

     

基礎研究

また、当科では顎骨壊死の病態解明や新規治療法の開発を目的とした基礎研究・臨床研究を積極的に推進しています。薬剤関連顎骨壊死および放射線性顎骨壊死の発症メカニズムの解明に加え、新たな画像診断法や治療法の開発にも取り組み、研究成果を診療へ還元することで、より質の高い医療の提供を目指しています。

このような方はご相談ください

・骨粗鬆症や悪性腫瘍の治療薬(骨吸収抑制薬・血管新生阻害薬など)を使用中、または使用歴があり抜歯が必要な方
・頭頸部への放射線治療を受けたことがあり顎に痛みや骨が露出している方
・顎の骨が露出し、顎の痛みや腫れ、排膿、しびれが続いている方
・他院で顎骨壊死と診断され、専門的な診断・治療を希望される方

当外来の特徴

・ONJ専門外来の設立
・患者さんに併せて保存療法から外科治療まで幅広く対応
・定量SPECT/CTを用いた精密な病変範囲評価と適切な切除範囲の決定
・外科治療成績は90%以上の治癒率
・医科・歯科各診療科および地域医療機関との緊密な連携
・顎骨壊死の病態解明と新規治療法の開発を目指した基礎研究・臨床研究を推進

医療機関の先生方へ

薬剤関連顎骨壊死や放射線性顎骨壊死が疑われる症例、保存療法で改善が得られない症例、外科治療をご検討の症例について広く受け入れております。顎骨壊死の診療でお困りの際は、ぜひ当外来へご紹介ください。患者さん一人ひとりの病態に応じた最適な診断・治療を提供いたします。

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