矯正歯科外来では、医科系大学というメリットを生かして、口腔外科及び他医科分野との関連も含めて、幅広く矯正歯科治療に関する御相談をお受けしております。
悪い歯ならびや噛み合わせを、改善して、噛み合うようにして、きれいな歯ならびにする治療方法です。
自分の歯を削ったりしないで、そのまま使う事が特徴です。
歯やアゴの骨に力をかけてゆっくりと動かして、歯ならびと噛み合わせを治します。
治療前 | 治療後 |
歯並びがよくなると、歯の周りの歯肉や骨の負担が減少して、歯周病になりにくくなります。
また、歯の清掃(歯ブラシ等)が容易になって、虫歯になりにくくなります。
もちろん、食物がよく噛めるようになったり、発音もしやすくなります。
さらに口元の見た目の改善が得られます。
これらの改善によって、精神的、社会的に満足できるQuality of Life(QOL)の向上に貢献することも目的としています。
治療前 | 治療後 |
① 初診(相談)
歯並びや噛み合わせについて、気になる点、ご希望、ご質問などを伺います。
治療期間、治療の流れ、費用など概要をご説明します。
② 検査
レントゲン撮影、顔写真、口腔内写真の撮影、歯型の採得をおこない、治療していく上で必要な事項を伺います。
③ 診断
患者さんへ検査の結果と治療方針を説明いたします。
治療方法がいくつかある場合は患者さんと話し合い、最終的な治療方法を決定します。
小児矯正治療 : 永久歯が生えきる前の治療です。
顎の骨格の異常(下あごの過剰成長など)がある場合や、将来的に歯並びや噛み合わせの異常が生じると判断され、早期に治療を行う方が良いと判断した場合におこないます。
本格的矯正治療 : 乳歯が抜けて永久歯に生え変わった時期移行に行う治療です。歯や骨の状況が良ければ、60歳以降でも治療可能です。
歯の外側に付ける、マルチブラケット装置という器具を用いて治療をおこないます。
ただし、歯並びの状況によっては、取り外しのできる透明な装置を使用することも可能ですのでご相談ください。
通院は、4~6週間に一度程度になります。
治療期間は患者さんによって異なりますが、約2年前後です。
なお、その後に保定治療が必要です。
外科矯正治療 : アゴの骨のズレ(変形)が大きい場合は、外科手術によってアゴの骨の位置を改善する治療を平行して行います。
この治療では、通常の本格的矯正治療では、改善できない、アゴの骨のズレ(変形)がある場合に行われる治療です。
最も多いは、下顎前突症と言って下あごが前に突出している症例です。
外科手術も併用することで、噛み合わせはもちろんですが、顔貌も大きく改善されることが特徴です。
装置は、本格矯正治療で用いる、マルチブラケット装置を使用します。
通院は、4~6週間に一度程度になります。
治療期間は患者さんによって異なりますが、アゴの手術前が約2年前後、アゴの手術後が6ヶ月程度が一般的です。
なお、その後に保定治療が必要です。
外科矯正治療前 |
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外科矯正治療後 |
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保定治療 :
本格的矯正治療や外科矯正治療が終了したら、保定治療の期間に入ります。動いた歯が元に戻りにくくなるまで(2年以上)患者さんがご自身で着脱を行う保定装置を用います。
通院は、3~6ヶ月に一度程度になります。
なお、加齢変化としても、歯は一生動き続けます。また、動いた歯の元に戻ろうとする動きは、完全には、なくなりません。
従いまして、保定装置は、その後に、可能な限り長期に御使用いただくことをお勧めいたします。