医学生の皆様へ

医学生の皆さんへ

血液内科の臨床実習では、教科書では学ぶことができない実臨床の中における血液内科学を教えています。
皆さんは、本で読むと血液内科は、肉眼的には見えにくかったり、イメージしにくかったり、新しい情報の多い学問なので難しく感じてしまうかもしれません。
実際には一つ一つの症例を丁寧に勉強し実際の患者さんの診療し、病気と闘う患者さんと共に学ぶことで、病気のイメージはしっかりと構築することができます。その中で、医学の本当の魅力、診断や治療技術の進歩が人助けに直結して、困っている人の力になることができるということ、を実感して頂けたらと思います。血液内科診療に限らないですが、医師だけでなく様々なスタッフがチームになって診療するための仕組み、またお互いの成長を助け合うような関係性も伝えていくことができればと思っています。
こんな治療の進歩が、この患者さんの将来に繋がったんだ!!という実感を是非みなさんと共有できればと思います。 学生さんや、研修医の方が、沢山勉強に来ていただけるのを楽しみにしています。

6年生の選択実習を経験して、当科に入局した先生からのメッセージ

〈なぜ、血液内科医になろうと思ったのですか? 〉
 中学や高校で勉強してきた細胞や遺伝子の話が臨床にいちばんつながってくる分野だったので興味を持ち始めました。もともとそういった理屈っぽい話が好きだったので、病態とそれに対して分子生物学に基づいた治療が自分の中で一番面白い分野だなあと思いました。(偉そうにすみません...)造血幹細胞移植というとんでもない治療があることにも驚きでした。ヒトの細胞のほとんどが血球細胞なのにその全部を入れ替えて、がんを治してしまうなんて内科なのに外科みたいですよね。

〈当科の魅力〉
 学生時代から感じていたことですが、上の先生方が皆さん指導熱心であることが一番の魅力だと思います。若手として、こんなにありがたい環境で学べるのは本当に幸せです。
 また希少疾患が多く、治療が日進月歩で発展していく血液内科分野において様々な症例を経験できることは大学病院の強みだと思います。

〈メッセージ〉
毎日毎日患者さんが今どんな状態で、どうすればよくなるんだろうと頭を悩ませていますが、これこそ内科の醍醐味だと思います。血液内科ではその醍醐味をたっぷりと味わえるハズ!!
血液学に興味がある人もない人もぜひ一度ローテーションしてきてください!

指導医から一言

学生実習の時から、移植の生着待ちの患者さんの末梢血スメアを毎日検査室から回収してきて、ひたすら顕微鏡をのぞく「好中球ハンター」となった姿が印象的でした。熱心に実習し、入局までしてくれて嬉しい限りです。

選択実習(6年生)の感想

最後に回診や担当患者さんの身体診察で患者さんにお会いして、「ありがとうございました」や「わたしも頑張るので頑張ってください」というようなお言葉を掛けて下さり、まだ今は医師としてどのような姿勢が完璧なのか、どれほど感情を持つべきか持たないべきか自分のスタンスは決めかねるが、これからも実習やその先は仕事で努力を重ね、それらを学んでいきたいと感じた。
赤羽先生がおっしゃっていた「チームに溶け込む」ということは本当に大切だと感じる。先生方と馴染むことできると実習に楽しさを感じるというのは、昨年から少し感じていたが、今回は1ヶ月という長さでよりそれを実感した実習となった。
特に初期研修医となった際には、手技の得意不得意に意識を置きすぎずに患者さんのためにも良い人間関係を作り、チームに溶け込むことができるように意識していくことを忘れないようにしたい。それをするために今回どうしたのか、今後どうするべきなのか近いうちに振り返ってみたい。
最後に1ヶ月間、大変お世話になりました。 
わたしが上で述べたようにチームに溶け込むことができたのは、グループの先生方が非常に熱心に教えてくださり、少しでも私が学べるように考えて下さったお陰だと感じております。グループ以外にも後藤教授や後藤先生、赤羽先生、吉澤先生グループの先生方、そして佐藤さんが私たち学生のために様々なことを考えて教えてくださったことで私たちは積極的に充実した実習を行うことできました。
昨年もでしたが、血液内科の先生方は非常に熱心に教えて下さるからこそ、質問しても良いんだなと感じ、苦を感じずに積極的に実習をすることができました。本当にありがとうございました。
今後もお世話になる機会があるかと思います。その際は何卒、宜しくお願い申し上げます。


今日はALLと診断された患者さんの移植についての説明に同席させていただいた。まず説明の内容として、自分でもこの1か月間で移植について自分なりに勉強したつもりだったが、それでも当然知らない内容も多く、同席していてとても勉強になった。ほとんど起こらないし起こらないようにコントロールするが、万が一生着不全が起きてしまった場合などには緊急で移植をし直す場合があること、その場合は2.3日で新しい移植の準備を整えることが出来ること、生着不全を起こした細胞をリセットするために1日かけて移植の前処置をする必要があることなどを、後から佐藤さんに教えていただいた。また説明の内容だけではなく、直前にICをされて困惑しているかもしれない患者さんやご家族が落ち着いてお話を聞けたり質問出来るような雰囲気作り、一般の方にも分かりやすい表現や説明の仕方などはとても勉強になった。
この1か月間でここには書ききれないほど、知識もそれ以外のことに関しても本当に多くのことを学ぶことができ、とても充実した1か月を過ごすことが出来ました。血液内科に対する苦手意識が消えて、面白さを感じることまで出来て、血液内科を選択して良かったと本当に思っています。患者さんとここまで長く関われたことも大きな経験になりました。
1か月間本当にありがとうございました。

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