Title | Chemoprevention of gastric cancer development after Helicobacter pylori eradication therapy in an East Asian population: Meta-analysis |
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Authors | Sugimoto M, Murata T, Yamaoka Y |
Journal | World J Gastroenterol 2020;26:1820-1940 |
PMID | 32351296 |
論文要旨 | H. pylori感染症は胃癌の発症に関与し、除菌治療で発症が抑制されることが証明されている。本検討では東アジア地区からの報告に注目し、メタアナリシスで除菌治療による胃癌発症抑制に対する効果を検討した。ランダム化比較試験の検討では萎縮性胃炎症例の除菌治療の胃癌発症に対するハザード比は0.67(95% CI: 0.47-0.96)、内視鏡治療後の異時性癌は0.51(0.36-0.73)であり、除菌後も定期的な内視鏡検査での評価が重要であることが示された。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32351296/ |
Title | Effect of a rabeprazole half-dose twice daily on acid inhibition in patients with different CYP2C19 alleles |
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Authors | Murata M, Sugimoto M |
Journal | Eur J Clin Pharmacol 2020;76:1253-1261 |
PMID | 32488332 |
論文要旨 | 酸関連疾患の治療には24時間を通じた酸分泌抑制薬による胃内pHの調整が重要である。プロトンポンプ阻害薬(PPI)は分割投与で有効的に酸分泌抑制が得られることが証明されているが、PPIの半量投与の場合にも同様に分割投与が有用であるか否かは明らかではない。若年健常ボランティアを対象にrabeprazole 5mgによる分割投与の有用性についてpHモニタリングを使用して検討したが、半量投与の場合には分割投与の有用性は認めなかった。半量投与では最低有効血中濃度の維持が困難である可能性が考えられた。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32488332/ |
Title | A prediction model of bleeding after endoscopic submucosal dissection for early gastric cancer: BEST-J score. |
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Authors | Hatta W, Tsuji Y, Sugimoto M, et al. |
Journal | GUT in press |
PMID | 32499390 |
論文要旨 | 早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術後の消化管出血のリスク因子について本邦の25施設にて8291症例に対して検討をした後向きの多施設共同研究である。消化管出血のリスク因子と考えられる10種類の因子を使用した予測モデルを設定し、4つの段階でリスクの層別化を施行した。スコアの点数に従い段階的に出血のリスクは増加し、同時に検証コホートでもこの予測モデルスコアの有用性が示された。術前の出血リスクの予想マーカーとして有用である可能性がある。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32499390/ |
Title | Effect of Antibiotic Susceptibility and CYP3A4/5 and CYP2C19 Genotype on the Outcome of Vonoprazan-Containing Helicobacter pylori Eradication Therapy |
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Authors | Sugimoto M, Hira D, Murata M, Kawai T, Terada T |
Journal | Antibiotics 2020, 9, 645 |
PMID | 32993152 |
論文要旨 | H. pylori除菌治療の成否には多くの因子が関与し、特に耐性菌の感染の有無と除菌治療中の酸分泌抑制程度が重要な因子と考えられている。最近強力な酸分泌抑制を示すボノプラザンの除菌治療における有効性が示されているが、そのレジメンでの有効性に影響を及ぼす因子について検討をした。本検討ではボノプラザンの代謝に影響を及ぼすCYP3A4/5の多型における影響は観察されず、クラリスロマイシンの耐性の有無が最大の影響を及ぼす因子であった。今後は抗菌薬の感受性の有無を考慮した個別化治療が有用と考えられる。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32993152/ |
Title | Identifying Bleeding Etiologies by Endoscopy Affected Outcomes in 10,342 Cases With Hematochezia: CODE BLUE-J Study |
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Authors | Nagata N, CODE-BLUE J collaborators, Miki K, Fukuzawa M, Itoi T, Uemura N,Kawai T, Kaise M |
Journal | Am J Gastroenterol. 2021;116:2222-2234. |
PMID | 34388140 |
論文要旨 | 全国49施設の下部消化管出血診療に携わる医師が協力し実施した多施設共同研究で、世界初の1万例の急性血便データを構築しました。東京医大が主施設・事務局として行いました。このデータベースには、急性血便患者の患者背景、検査値、内視鏡所見、診断、治療の詳細、病態の経時変化、臨床転帰、追跡データなどを含んでおり、既存のICDコードや処置コードをベースとした疫学研究(DPC研究や保険医療データ研究)では収集できない詳細な患者マネージメント情報を解析できる点が強みです。 今回の論文はそのデータの詳細と、急性血便患者に内視鏡を行う意義を明らかにした内容です。内視鏡を行い診断が確定しますが、出血の病因によって臨床転帰が異なる事が判明しました。これは内視鏡診断を考慮し、医師が患者のマネージメントを層別化できる可能性を示しております。日本では急性血便患者の内視鏡検査・治療は通常の診療ですが欧米では必ずしもそうではありません。今後、本研究結果は欧米のガイドラインにも引用され、血便患者の内視鏡の適応や推奨度を決定する基盤知見になることが予想されます。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34388140/ |
Title | Cumulative evidence for reducing recurrence of colonic diverticular bleeding using endoscopic clipping versus band ligation: Systematic review and meta-analysis |
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Authors | Nagata N, Niikura R, Ishii N, Kaise M, Omata F, Tominaga N, Kitagawa T, Ikeya T, Kobayashi K, Furumoto Y, Narasaka T, Iwata E, Sugimoto M, Itoi T, Uemura N, Kawai T |
Journal | J Gastroenterol Hepatol. 2021;36(7):1738-1743. |
PMID | 33295071 |
論文要旨 | 大腸憩室出血の最適な治療法はなにか?に関してメタ解析から明らかにした研究である。日本では、クリップ術またはバンド結紮術が本疾患の主流治療となりつつあるが、どちらの治療が再発を抑制するのか?に関してはメタ解析がなかった。2017年から2020年にかけてバンド結紮術の報告が相次いで出たことからその知見を含めて解析を行った。結果、バンド結紮術は、クリップ術と比較し短期及び長期ともに有意に再発を抑制することが判明した。また、IVRや外科治療への移行率も有意にバンド群で低かった。一方、文献レビューからはバンド、クリップ治療ともに憩室炎の報告があり、バンド群で穿孔例がみられる点に注意が必要である。今回のメタ解析に用いた論文は単施設や症例数が100例以下と少ない者が多いため、今後大規模多施設研究から有効性だけではなく、偶発症の発生率をを明らかにする必要がある。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33295071/ |
Title | Effect of antiplatelet agent number, types, and pre-endoscopic management on post-polypectomy bleeding: validation of endoscopy guidelines |
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Authors | Watanabe K, Nagata N, Yanahisawa N Shimbo T, Okubo H, Imbe K, Yokoi C, Yanase M, Kumura A, Akyama J, Uemura N |
Journal | Surg Endosc. 2020[Epub]doi: 10.1007/s00464-020-07402-0. |
PMID | 32030553 |
論文要旨 | これまで、非アスピリン抗血小板薬の使用やその継続・中断においてどの程度消化管出血リスクがあるのかは不明でした。内視鏡ガイドラインでも推奨文はあるものの、そのエビデンス決して高くはありませんでした。今回、我々は抗血小板薬内服者の大腸ポリープ切除後出血リスクに注目し、知見の少なかったアスピリン、チエノピリジン、エパデールなど、様々な抗血小板薬の出血リスクの違いや単剤と多剤併用のリスクを解析しました。アスピリン単剤継続下での出血率は4.3%、チエノピリジン単剤継続下での出血率0%であり、「チエノピリジン5日休薬(ガイドライン)が本当に必要なのか」を見直す提唱となる知見となりました。また、2剤や3剤抗血小板併用は単剤と比較し有意に出血リスクが高くなったことから、血栓塞栓リスクと鑑みながら可能な限り単剤に変更し処置をおこなう必要性を再認識できました。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32030553/ |
Title | Effects of storage temperature, storage time, and Cary-Blair transport medium on the stability of the gut microbiota |
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Authors | Nagata N, Tohya M, Takeuchi F, Suda W, Nishijima S, Ohsugi M, Ueki K, Tsujimoto T, Nakamura T, Kawai T, Miyoshi-Akiyama T, Uemura N, Hattori M |
Journal | Drug Discov Ther. 2019;13:256-260. |
PMID | 31611489 |
論文要旨 | ヒト腸内細菌研究において、便採取にどのような温度が最適か、どのくらい便を放置できるのか?を明らかにした研究である。保存液がない容器で便を採取する場合、冷蔵(4度)では1日、室温(25度)では排便当日から菌叢が変化することが判明した。一方、Cary-Blair(CB)培地容器では冷蔵、室温ともにより長く腸内細菌叢が安定してした。CB培地入りの容器は、保存過程による特定の細菌変化を抑制し、保存液なしの容器と比較し長い保存が可能、低コストである点も踏まえると汎用性が高いと考えられた。また、保存物質をCB培地とRNAlaterで比較したところ、冷凍保存後の糞便中の生菌数は、好気・嫌気条件ともにCB培地の方が生菌分離数が高く、CB培地は疾患責任菌種分離培養実施や無菌マウスへの投与実験にも利用が期待できるものと考えられれた。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31611489/ |
Title | Effects of bowel preparation on the human gut microbiome and metabolome |
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Authors | Nagata N, Thya M, Fukuda S, Suda W, Nahijima S, Takeuchi F, Ohsugi M, Tsujimoto T, Nakumura T, Shinmura A, Yanagisawa N, Hisada Y, Watanabe K, Imbe K, Akiyama J, Mizokami M, Miyoshi-Akiyama T, Uemura N, Hattori M |
Journal | Sci Rep. 2019;9:4042. |
PMID | 30858400 |
論文要旨 | 大腸内視鏡検査前の下剤(腸管洗浄剤)直後の便は、病院で回収が可能であり、すぐに冷凍保存できる利点がある。しかし、下剤による腸内細菌やメタボローム(代謝物質)への影響は不明であった。下剤(PEG2L)処置のないコントロールの細菌叢の経時変化と下剤投与前後の経時的変化を比較すると、コントロールよりも下剤直後の便は菌叢が有意に異なっていた。下剤後、時間の経過と共に菌叢変化はコントロール近づく傾向があったが、28日後でも下剤の影響が残っている事が分かった。メタボローム解析でも同様であり、20種類の代謝物が下剤直後の便で変化した。以上から、腸管洗浄直後の便試料をマイクロバイオーム・メタボローム研究に用いることは適しておらず、腸管洗浄液前に便採取をすることが望ましいことが判明した。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30858400/ |
Title | Automatic detection of different types of small-bowel lesions on capsule endoscopy images using a newly developed deep convolutional neural network. |
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Authors | Otani K, Nakada A, Kurose Y, Niikura R, Yamada A, Aoki T, Nakanishi H, Doyama H, Hasatani K, Sumiyoshi T, Kitsuregawa M, Harada T, Koike K. |
Journal | Endoscopy. 2020 Sep;52(9):786-791 |
PMID | 32557474 |
論文要旨 | 小腸カプセル内視鏡画像のびらん潰瘍、血管異形成、腫瘍を診断する新規の人工知能、AIシステムを開発した。AIは398枚のびらん潰瘍画像、538枚の血管異形成画像、4590枚の腫瘍画像、34437枚の正常画像を用いてディープラーニングにてAIモデルの構築を行った。平均Area under the curveはびらん潰瘍が0.996、血管異形成が0.950、腫瘍が0.950であった。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32557474/ |
Title | Efficacy and Safety of Early vs Elective Colonoscopy for Acute Lower Gastrointestinal Bleeding. |
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Authors | Niikura R, Nagata N, Yamada A, Honda T, Hasatani K, Ishii N, Shiratori Y, Doyama H, Nishida T, Sumiyoshi T, Fujita T, Kiyotoki S, Yada T, Yamamoto K, Shinozaki T, Takata M, Mikami T, Mabe K, Hara K, Fujishiro M, Koike K. |
Journal | Gastroenterology. 2020 Jan;158(1):168-175.e6. |
PMID | 31563627 |
論文要旨 | 急性下部消化管出血患者に対する24時間以内に大腸内視鏡検査を行う緊急内視鏡の有効性を検討するために日本の15病院においてランダム化比較試験を行った。主要評価項目は出血源同定率、主な副次評価項目は30日以内再出血率である。緊急内視鏡群79人、待機的内視鏡群80人に割付を行った。出血源同定率は緊急内視鏡群21.5%、待機的内視鏡群21.3%であった(群間差0.3%)。30日以内再出血率は緊急内視鏡群15.3%、待機的内視鏡群6.7%(群間差8.6%)であった。急性下部消化管出血に対して、緊急内視鏡検査は出血源同定率の向上させず、それに伴う再出血率を低下させなかった。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31563627/ |
Title | The Reduction in Gastric Atrophy after Helicobacter pylori Eradication Is Reduced by Treatment with Inhibitors of Gastric Acid Secretion |
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Authors | Niikura R, Hayakawa Y, Hirata Y |
Journal | Int J Mol Sci. |
PMID | 31003453 |
論文要旨 | ピロリ菌除菌療法後の19年間242人分の症例において、酸分泌抑制薬の使用別の萎縮と腸上皮化生の組織学的変化の解析を行った。プロトンポンプ製剤非使用者において、胃体部と前庭部の萎縮スコアは有意に改善していた。腸上皮化生は体部と前庭部のいずれにおいても変化を認めず、薬剤との関連も認めなかった。 |
アクセス | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31003453/ |
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