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MRA有効性個別予測ツールを開発しました(小林正武講師)。 2025.10.24

心機能の低下した心不全(HFrEF)患者に対するミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)は本邦や欧米のガイドラインでも推奨されています。しかし、実際の使用に関しては様々な因子を考慮する必要があります。みなさまは目の前のHFrEF患者に、MRAを実際に処方を開始すべきか、あるいは継続すべきかを迷うことはありませんか?

当教室の小林正武講師らは、MRAに関する大規模臨床試験(RALES試験・EMPHASIS-HF試験・EPHESUS試験)のデータを用い、機械学習を活用することで、MRAの有効性を個別に予測できるツールを開発しました。

MRA有効性個別予測ツール

例)

50歳男性

高血圧・糖尿病あり

体重 90kg

収縮期血圧 110mmHg

心拍数 90bpm

LVEF 20%

eGFR 55 ml/min/1.73m²

血清Na 130 mEq/L

血清K 3.5 mEq/L

例えばこの条件の患者さんでは、MRAを投与することで心血管死や心不全入院のリスクを約46%低下させることが示されます。
本研究成果は European Journal of Heart Failure に掲載されています。

臨床現場でのMRA処方判断の一助として、ぜひご活用ください。

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