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AATS2016参加報告

投稿者 : 心臓血管外科

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AATS2016に参加して

 512日〜18日に開催された、AATSAmerican Association For Thoracic Surgery ANNUAL MEETING 2016に出席して参りました。

AORTIC SYMPOSIUM 2016

 512日〜13日、ANNUAL MEETINGに先立ってNew Yorkで開催されたAortic Symposiumに参加しました。そこでは、急性大動脈解離の診断バイオマーカーについての検討、マルファン症候群と妊娠との関連性など興味深い報告がいくつもありました。

 また、機会にも恵まれ、COLUMBIA UNIVERSITY MEDICAL CENTER MILSTEIN HOSPITALの見学にも行って参りました。CABG+AVRCABGLVAD離脱+CABG+AVRの3件の手術を見学させていただき、まだ日本には普及していないデバイスでの縫合等を見ることができました。上級医の先生が指導的助手で卒後7年目の先生が執刀しており、経験している症例数も日本と比較するとはるかに多いようです。また、術中はnurseperfusionistとの連携が密にとれており、手術時間の短縮に繋がっているように見えました。

AATS ANNUAL MEETING 2016

 514日、New Yorkから電車でBaltimoreというきれいな港町に移動し、14日〜18日の間、ANNUAL MEETINGに参加しました。主に、Adult Cardiac SurgeryCongenital Heart DiseaseGeneral Thoracic SurgeryPerioperative Careのセッションに分かれますが、私はAdult Cardiac Surgeryを選択しました。大動脈二尖弁とその合併症に関する報告、術後心房細動に対するリズムコントロールとレートコントロールの検討、CABGでの第2グラフトの検討、冠動脈疾患に対するPCICABGについてのディベート、B型大動脈解離のマネジメントの検討等、印象深い演題が多数ありました。国内では認可されたばかりのデバイスを用いたウェットラボの見学もできました。

 また、医局の藤吉先生のポスター発表があり、非常に勉強になりました。

 まだ臨床経験の浅い私にとって、学会での内容をすべて理解することは困難でありましたが、日本からも多くの演題があがっており、アメリカの同世代の外科医が数多くの症例を重ねているところを目の当たりすることができ、非常に実りあるものとなりました。今後の臨床に向かう姿勢や積極的に学会活動に励むことの重要性を学ぶことができ、このような良い機会を与えて頂いた、教授をはじめ医局の先生方には感謝申し上げます。ありがとうございました。

(加納)

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