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AHA 発表・参加報告/Chicago 大学・Mayo Clinic 見学記
2014.11.25 12:53
投稿者 : 心臓血管外科
カテゴリ :
AHA 2014 in Chicago 参加報告/Chicago 大学・Mayo Clinic 見学記
アメリカ心臓協会学術集会2014(American Heart Association Scientific Sessions 2014) が11月15日から19日までアメリカ・シカゴにて開催されました。アメリカ東部は学会前週より大寒波に見舞われ最高気温はよくて 0℃。さらに寒い日には-3℃前後と、関東育ちの私にとっては外に出ることですらいやになるような寒さの中行われました。
会場は McCormick Place, Chicago. とにかく規模が今まで参加したどの学会とも比べものにならないくらい大きく、さすがはAHAという感じでした。初日は外科関連の session を中心に聴講。
2日目は朝より Chicago 大学の見学へ。Cardiovascular surgery の Attending doctor をされている太田先生(神戸大卒)、研究助手をされている田中先生(神戸大卒)にお世話になり見学をさせていただきました。手術は Da-vinci による TAP 見学。Da-vinci のスタッフは全員他大より引き抜いてメンバー固定。(スタッフの家族ごと呼んでいるためかなりお金かかっていますがこれができるのもアメリカならではという感じ) Physician assistant(PA)のおばさんは 70歳ぐらいとのこと。しかしすべてのセッティングなどなれたもので、術中も operator に針を持たせたりもいたってスムーズ。病棟では PA が術後管理や退院まで管理しているということです。手術が終わったらその患者さんのことはその人にまかせきりで、気づいたら退院(術後1週間もたたずに退院)しているそうです。加えて採血チーム、ドレーンチーム(procedure teamという)があり、電話するとそのチームが器械などをたずさえてやってきて、患者さんにICしてドレーンを入れる、というシステムだそうです。ここではナースもめったに採血しないとのこと。日本では考えられません。
午後には翌日の Mayo Clinic Hospital in Rochester 見学にむけてミネソタ州・ロチェスターへ移動。こちらはシカゴより寒かった。すでに雪が積もり、最高気温は -10℃。なかなか体験できない寒さです。
3日目は Mayo Clinic Hospital 見学です。Cardiovascular surgery・Chief doctor の Scheff 先生の Myectomy 2例、re-AVR、Decortication をメインに見学。Pump に乗ったところで Scheff 先生静かに登場し Aorta Cross Clamp. よく見えないなと思っていたら, De-Clamp ( Myectomy は15分もたたず)。早っ!? とにかく無駄な動きは一切なく、急いではいないですがとにかく早い。やはり使う道具も決まっており(3-0 SH or 4-0 SHのみ)、機械出しも迷うことなく無言で機械が出てきます。聞けば 27年間 Scheff 先生の機械出しをしていると。アメリカの病院見学で感じたことは、かなり仕事は細分化されていますがみんなそれぞれの仕事に誇りをもち、そのためやめる人も少なく(?)、みんなその道の Specialist です。Clinical fellow をされている村下先生(京大卒、国循OB)も彼らに手術手順などのお作法を教わることがあると。
4日目場所をシカゴに戻していよいよ発表です。Poster にプラスして e-Abstract という5分以内で presentation + discussion のセッションに選ばれたため 3分ほどの presentation の後に質問が 1つ。論文化の際のヒントとなりました。
今回の AHA 2014 への参加・発表、Chicago 大学・Mayo Clinic Hospital 見学を通して今後の自分のさらなる目標を再認識すると共に、それらに関する多くの情報を得られた機会でもありました。荻野教授をはじめ諸先生方に有意義な機会をあたえていただいたことを心より感謝いたします。 (文:藤吉俊毅)
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