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第40回日本血栓止血学会学術集会 2018/6/28-30 @札幌市
2018.07.20 02:09
報告者 : 宮下 竜伊
梅雨も明けんとする6月末に本講座の主力分野である血栓止血学会が北国は札幌で開催されました。あいにくの雨模様ではありましたが、日中も涼しく、東京が30度を超えている中でずいぶんと過ごしやすい気候でありました。
今回当科からは5演題と座長など、例年通りの精力的な参加でありました。遺伝子解析から臨床症例提示、統計解析まで幅広く報告してまいりました。筆者はaPTT(血液凝固検査の1つ)の異常値から凝固異常症の診断に至った女性の1例報告をさせて頂きました。是非、後期研修医日記も合わせてお読みください。
血友病関連については、半減期延長製剤の使用経験やインヒビター管理などの症例報告をはじめ、やはり話題であったのは今春新たに治療薬として加わった血友病A治療薬:エミシズマブでありましょうか。従来の静脈注射ではなく、皮下注射での治療を行っていくという新しい治療法であり、治療の選択肢が増えるという点で注目すべき展開です。
血栓止血学会でありますから、血友病以外にも血小板やDICなどの議題もおおく、遺伝子診断・治療が浸透してきている昨今、血小板に対する抗血栓治療においても遺伝子多型における治療戦略の変更が見込まれるとの見解もあり、遺伝子解析は治療の応用から基礎になって行くのだろうと考えさせられました。
これからも当科を挙げて、学会を通じた自験例や新たな研究成果の共有と、最新の知見の吸収を続けていきたいと思います。
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