学会・研究会の報告

ISTH2017 (ドイツ ベルリン)に参加してきました

報告者 : 近澤 悠志

カテゴリ : 学会

20177813日の日程で、ドイツ・ベルリンで開催された第26回国際血栓止血学会に参加いたしました。ドイツの首都ベルリン、日本の首都東京。主要国首脳会議に参加するこれら両国の首都を結ぶ直行便の路線がないことを今回初めて知り、驚きました。学会とほぼ時を同じくして、778日の日程でドイツ・ハンブルグにてG20サミットが開催されておりました。ハンブルグに警官隊の人数が割かれることがベルリンの治安に悪影響を及ぼさないかどうか案じながらも、空路で現地に向かいました。

夏の炎天下でビールを飲むことを夢見て降り立ったベルリンはまさかの雨。到着時の気温は24度で、勉学に勤しむのに持ってこいの言わば恵みの雨でありました。浮足立った観光気分を戒めるかのような環境であり、私の2本の足はいつしか真っすぐに学会場に向かうのでありました。

 学会場はMesse Berlinという、ベルリン市内の中心部まで15-20分程度の場所に位置する場所で、Sバーンと呼ばれる鉄道のMesse Nordという駅が隣接している場所でした。宿泊先はベルリン市内中心部としましたが、鉄道でのアクセスは非常によかったです。日本と違って、改札のシステムのない鉄道であり、旧東ドイツの名残であろう独特の雰囲気を感じました。

 免疫寛容療法、新規血友病治療薬、Nanobodiesを使用した治療の可能性、遺伝子治療の最新治験など、血友病治療の最前線に触れてきました。

 ISTHと隔年開催されている世界血友病会議(WFH)は"Treatment for all" を目標に掲げており、先進的なことももちろん重要なのですが、血友病治療の底上げを図っていくことも重要であると思われます。今後はWFHにも参加し、"Treatment for all" のために自分達の世代で何ができるかについても考えて行きたいと思います。