長い学生生活を経て、歯科医師として医療の現場に出てあっという間に1年間が過ぎました。私が本院口腔外科での研修を選んだのは、口腔外科領域に興味があったのはもちろんのこと、医科大学附属病院で全身管理を含め幅広い分野の知識を吸収したいという思いがあったからです。

病棟業務では、初めはわからないことだらけでした。日々患者様と向き合う中で、知識欲や手技を上達したいという気持ちを刺激されモチベーション高く研修を行うことが出来ました。実際には、手術に参加し、術後の全身管理など毎日変化する患者様の病態に合わせ自分で考え治療することの重要さや、やりがいを身をもって体験することが出来ました。

外来業務では、小手術や専門外来での診療を経験しました。1例として、嚥下外来では耳鼻科医師、看護師、管理栄養士、理学･作業療法士など様々な医療スタッフと連携し診療にあたります。視点の違うスタッフと知識を共有しあって行う診療はとても勉強になりました。

また、本院の研修の魅力のひとつでもある放射線科ラウンドでは、放射線科専門医の指導の下多くの画像読影を経験しました。３か月間でしたが、未熟ながらも画像を見る目を養い、診断からどのような治療が必要かを自分で考える力を身につけられました。

この１年間つらいことや大変なこと、やりきったときの喜びも、多くの経験を積みとても充実した研修期間を過ごすことが出来ました。

未熟ながらも楽しくやりがいをもって仕事に当たれるよういつも見守り指導して下さった先生方、また、向き合ってくれた多くの患者様に心から感謝いたします。

ここに綴った気持ちを忘れずに今後も日々努力してゆきたいと思います。

                                                                         　　　　　　   　　斉藤　美紀子