医局紹介

研究班紹介

 心臓血管カテーテルグループは、心疾患を疑われる患者さんの心臓カテーテル検査、狭心症や心筋梗塞のため心臓を栄養する血管である冠動脈に異常がある患者さんに対して冠動脈インターベンション(PCI)を行っています。そのほかにも末梢動脈疾患(PAD)に対する末梢動脈インターベンション(EVT)や静脈血栓塞栓症に対する下大静脈フィルター留置術などを行っています。2年前からは難病である慢性肺動脈血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に対するカテーテル治療(BPA)を開始し良好な成績を上げています。
 2016年のカテーテル検査は冠動脈造影が1,130件、右心カテーテル検査が167件、肺動脈造影が115件、そのほかの心筋の検査等が29件でした。カテーテル治療はPCIが365件、EVTが60件、BPAが56件であり、その他の治療を加えると治療合計で500件近い治療を行っております。
 当院では1例、1例のアセスメントを重要視しており、特に画像評価に加え、非侵襲的機能評価である心筋シンチグラフィや侵襲的機能評価である冠内圧測定で求められる(fractional Flow Reserve: FFR)を積極的に行っており、多面的アプローチにより、患者さんにとって最適な治療を選択することを常に心がけています。
 FFRに関しては日本のみならず、世界に発信する臨床研究を数多く行っており、所属する医師も学会などで数多くの発表を行っております。今後は冠内圧測定で得たノウハウを用いて、下肢動脈や肺動脈での治療への応用も考えています。
心エコーグループは心エコー検査(経胸壁、経食道)を中心に、末梢動脈および末梢静脈、頸動脈、腎動脈、冠動脈等の血管エコーを積極的に行っています。年間の経胸壁心エコー検査は9000件以上、経食道心エコーは約200件になります。麻酔科とのコラボレーションとして心臓手術時の経食道心エコーも積極的に参加しています。

研究の分野では慢性肺血栓塞栓性肺高血圧(CTEPH)症例の外科的手術や肺動脈バルーン拡張術前後の右心機能評価、肥大型心筋症の拡張機能やスペックルトラッキング法による心筋ストレイン評価を中心に進めています。心筋症に関しては多施設研究であるJ-HCMレジストリーに参加しており、症例の登録も進めています。

スタッフは日本超音波医学会認定超音波専門医1名、日本超音波医学会認定専門技師3名がおり、その指導のもと、上記全てのエコー技術の習得を目標とした研修を行っております。また当院は日本超音波学会認定研修施設に認定されており、個々の症例を大切にしながら専門医ないし専門技師資格取得を目指します。

今後はStructural heart disease治療のガイダンスとしての心エコーの役割は益々大きくなるものと思われます。循環器診療の中核をなすエコー検査の技術向上のため、アットホームな中にも探求心をもって臨床に貢献しています。

カテゴリ : 核医学班 | 2016

心臓核医学検査は虚血性心疾患患者における心筋血流,代謝,機能に関する生理学的画像を提供できることが特徴であり、主に形態あるいは解剖学的画像を提供する冠動脈造影検査や冠動脈CT検査などの他のモダリティと併せて、虚血性心疾患をはじめとした各種心疾患の診断、重症度評価、治療方針の決定や予後評価に広く用いられています。

当院においては2011年9月より、従来使用してきたアンガー型の検出器に代わる次世代の検出器である半導体検出器を採用した心臓専用SPECT装置「Discovery NM 530c」が導入され、感度および分解能の高い画像が得られるようになりました。半導体検出器の特性を生かし、アイソトープ減量による患者さんの医療被ばくを低減した、かつ撮像時間を短縮した新しい検査プロトコールにより日常検査を行っています。

負荷心筋血流SPECT検査データなどを用いた心疾患の診断、病態評価などに関する臨床研究の業績は、毎年、国際学会をはじめ、各種国内学会において発表され、学会誌に原著論文として掲載されています。

カテゴリ : 心不全・SAS班 | 2016

睡眠時無呼吸(sleep apnea syndrome: SAS)が、高血圧、心不全、心房細動など、さまざまな循環器疾患の発症、進展に関与することが明らかになってきました。
我々のグループは、これらの関係をいち早く注目し、循環器診療に取り入れてきました。
循環器内科病棟内に睡眠呼吸障害検査を有し、検査技師の終夜監視による睡眠ポリグラフ検査を年間400例以上実施しています。件数、質ともに国内有数の実績を誇っており、日本睡眠学会の認定施設にもなっています。

循環器内科、耳鼻科、歯科口腔外科、腎臓内科、検査技師などの多職種で定期的にカンファレンスを開き、個々の患者の臨床背景を踏まえたうえでの治療方針の決定を行っています。重症のSAS患者では、持続性陽圧(continuous positive airway pressure:CPAP) 治療や、サーボ制御圧感知型人工呼吸器(adaptive servo ventilation: ASV) などの陽圧呼吸治療を積極的に適応させ、心不全をはじめとした循環器疾患の一次予防、二次予防を図っています。

研究面では、臨床データをベースに、循環器疾患とSASの関わりについての横断的研究に加え、治療介入による予後調査、さらに国際的な多施設共同研究にも参加しています。研究結果は、国内外の学会において積極的に発表、論文化を行い、日本循環器学会の睡眠呼吸障害の診療ガイドラインの作成にも携わっています。

カテゴリ : 心血管研究班 | 2016

 心血管研究班は、血管障害の臨床研究を実施しています。冠動脈疾患、心不全、睡眠時無呼吸症候群、高血圧症など循環器関連の疾患症例で連続的に血管機能検査を実施し、心血管疾患の病態と血管機能の関連を研究しています。脈波速度、脈波解析などは年間1000件以上実施し、内皮機能検査、血管超音波検査は年間150例程度実施しています。
研究成果は国際医学雑誌に平均年3-5編原著論文として発表しており、その成果は国内外で広く認知され、国内・国外の血管障害に関連した診療ガイドライン作成に関わっています。
 これまでは脈波速度、脈波解析、内皮機能検査などの研究を実施してきましたが、新たな検査方法の確立を目指して新規プロジェクトを2017年から開始しています。また、健康機能食品の血管機能への効果を検証するプロジェクトも実施しております。研究班の目標は"循環器疾患の予防に役立つ研究の実施"です。
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