医局員・研修医の方へ

学生教育について

学生教育

 総合大学医学部および医科大学の社会的使命は良い医師の育成である。生命医学を中心とした医学研究者の教育も重要であることに論を待たない。
しかしながら、日本の医療の昨今の事情、特に一線病院での医師不足を考慮すると、即戦力となる臨床医の育成は非常に大切である。この評価基準として医師国家試験の合格率を用いることには議論もあろう。
ただし、私立医科大学としては、この数字を無視することもできないのが実情である。

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以上を考慮すると、本学の国試合格率は一時期の低迷期を脱して良好な成績を収めており(図参照)、一定の教育効果があったのではないかと思われる。
特に、105回医師国試では115人の新卒中113人が合格し(98.3%)、全国80校の中で8位という好成績であった。合格率の改善が顕著となった過去3回の学年は新カリキュラムが開始してからの卒業生であった。
これは講座別ではなく、臨床系コース単位の系統講義と総合試験類似の単位認定試験に一定の効果があったものと推察される。さらに、この基礎的改革に加えて、臼井学長を中心とした学生の意識改革のためのコーチングや、卒前教育の充実も非常に大きな効果を及ぼしていると考えられる。

次に、病棟実習については、循環器内科・血管外科・心臓外科に総合診療部と腎臓内科を加えた1ヶ月コースの循環器系病棟実習を導入している。
2つの実習グループを内科系からスタートするAグループと外科系からスタートするBグループに分けている。病棟での指導医や受け持ち患者は2週間毎に交代するが、少人数講義は4週間単位で行い、最終日には全科が揃ってOSCEによる試験評価を行うというスケジュールである。
特に水曜日の19時からは、手術適応が考えられる症例について内科・外科合同カンファレンスを行っている。

欧米の循環器治療ガイドラインでは重症心疾患患者については、内科・外科・画像診断医を含めたHeart Teamによる検討会の重要性が強調されている。当施設で行っている合同カンファレンスはその基準に合致するものである。
なお、これらの少人数制講義は助教以上が担当しているが、知識・技術は教えることにより向上することも考慮して、研修医にお願いすることもある。いわゆる屋根瓦式研修である。
さらに、病棟実習については国の方針もあって、今後時間数の大幅な増加が必須となりそうである。しかし、病棟のスタッフの負担にならず、且つ、学生の効率の良い実習と研修医の充実した勉学の場とするためには綿密な制度設計が必要であり、医学教育推進センターで鋭意検討中である。

昨今の医療情勢の中で、診療科による医師の偏在が問題となっている。長時間労働や緊急対応が必須の外科系診療科や循環器・消化器を敬遠する若い医師が多いという。
しかしながら、「若い時の苦労は買ってでもするべきである。」との諺がある。
若い時の修練が各個人の長期的成長に非常に大切であることを表している。

その意味で、良医の研修を目的とした東京医科大学循環器内科における教育システムは充実していると考える。
(文責:近森大志郎)

医学生・研修医のための循環器内科セミナー

 都内の私立大学循環器内科教授が集まって懇親会をしたさい、盛りあがったところで研修医のためのセミナーを開催しようということで意見がまとまり、始めたセミナーである。第2回も続いて東京医科大学が担当して、平成21年6月13日に大手町サンスカイルーム(朝日生命大手町ビル27F)で開催した。日本循環器学会関東甲信越地方会に合わせて、隣接するビルで開催した。メインテーマを「心臓病診断(心エコー):フィジカルエグザミネーションをかく使おう」として開催したところ、80名を超える参加者があり、大盛況であった。クイズ形式で行い、上位正解者に聴診器や循環器診察のためのDVDなどの景品をつけたところ多いに盛り上がった。
(文責:山科 章)

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